Budget Amount *help |
¥1,800,000 (Direct Cost: ¥1,800,000)
Fiscal Year 2008: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2007: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
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Research Abstract |
本研究により,水素化グラファイト(C^<nano>H_x)とアルカリ(土類)金属水素化物(MH)の水素吸蔵/放出反応は以下に示すようなモデルで説明されることが示唆された。 水素放出反応:C^<nano>H_x+MH→MC+H_2↑(19) 水素吸蔵反応:MC+H_2→C^<nano>H_x+MH+CH_4↑(20) *MC:炭化物等の金属-炭素化合物 特に,C^<nano>H_x-LiH複合物質の水素放出反応では,C^<nano>H_x中のC-H結合とLiHの相互作用により,Li_2C_2化合物の生成を伴い,C^<nano>H_x,LiH単独の分解よりも低温で水素が放出されることが確認された。この水崇放出温度の低温化は,複合化によってC^<nano>やLiよりも熱力学的に安定なLi_2C_2の生成反応が促進されたことで実現したと考えられる。一方,水素吸蔵過程では,Li_2C_2の分解に伴い多量の炭化水素(CH_4)を放出しながらC-H結合とLiHが生成することがわかった。この炭化水素の放出は,脱水素化相であるLi_2C_2の結晶構造がグラファイトの層状構造と大きく異なることが原因ではないかと推測される。従って,C^<nano>H_x-LiH複合物質は,水素の吸蔵/放出を繰り返すことにより,複合物質中の炭素原子が徐々に炭化水素として放出され,その結果,水素吸蔵/放出能が徐々に低下するという反応機構を有すると結論される。 Li-C-H系物質を実用材料として捉えた場合,水素吸蔵/放出特性の劣化の原因である水素吸蔵反応過程における炭化水素の放出を触媒等により抑制することが必要不可欠である。
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