腎臓の初期発生における新規重要遺伝子の探索とその機能解析
Project/Area Number |
07J10181
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Developmental biology
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
高里 実 The University of Tokyo, 大学院・総合文化研究科, 特別研究員(PD)
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Project Period (FY) |
2008 – 2009
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2008)
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Budget Amount *help |
¥1,800,000 (Direct Cost: ¥1,800,000)
Fiscal Year 2008: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2007: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
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Keywords | 腎臓 / TRB2 / ノックアウトマウス / 糸球体 |
Research Abstract |
腎臓において、糸球体上皮細胞(podocyte)特異的に発現している遺伝子TRB2に注目した。Notch遺伝子は糸球体発生に必須な遺伝子であるが、in vitroの実験によって、その下流遺伝子としてTRB2が報告されている。そこで、TRB2のノックアウトマウスを作製することにした。TRB2のノックアウトは、TRB2の遺伝子座にLacZ遺伝子をノックインする方法で行った。TRB2のマウス全身での発現パターンを解析するために、作製したTRB2-LacZヘテロマウス(wt/lacZ)の胎児をLacZ染色したところ、TRB2は腎糸球体の他、中腎、精巣、血管内皮、心筋、骨細胞、網膜細胞、後根神経節、に発現していることがわかった。この発現パターンはNotch遺伝子の発現パターンと非常に重なっており、Notch遺伝子の下流であることがin vivoでも示唆された。 次に、両親がヘテロの場合のノックアウト(-/-)の子供の割合(生存率)を調べた。その結果、57匹中16匹(約28%)がノックアウトマウスであることを確認した。これはメンデルの法則に従っており、胎生致死の表現型がないことを意味する。次に、ノックアウトマウスの発生期の腎臓を組織切片により観察したところ、糸球体の存在を確認した。また、生後4週齢のノックアウトマウスの尿を検査したが、野生型と比較して差は見られなかったことから、腎機能に顕著な差は無いことが分かった。次に、TRB2の発現している中腎、精巣、血管内皮、心筋、骨細胞、網膜細胞、後根神経節に関して、ノックアウトマウスでその形成に異常があるかを観察したところ、形成に関しては明らかな異常は観察されなかった。TRB遺伝子のファミリーはTRB2の他にTRB1と3が存在するが、TRB1は腎臓に弱く発現していることが分かった。TRB2のノックアウトマウスにおいて、TRB1が糸球体の形成にリダンダントに機能している可能性もあることが示唆された。TRB2ノックアウトマウスでは腎臓発生・糸球体形成の異常は認められなかったが、これはTRB2が糸球体形成に影響を与えない、純粋なマーカー遺伝子として使える可能性を示唆するものであった。
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Report
(2 results)
Research Products
(2 results)