蛋白運動とイメージングによる神経ステロイド合成の分子論的解析
Project/Area Number |
08044194
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Research Category |
Grant-in-Aid for international Scientific Research
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | Joint Research |
Research Field |
Biophysics
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
川戸 佳 東京大学, 大学院・総合文化研究科, 教授 (50169736)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
MORRISON Ian エセックス大学, 生化学科, 助手
CHERRY Richa エセックス大学, 生化学科, 教授
太田 善浩 東京大学, 大学院・総合文化研究科, 助手 (10223843)
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Project Period (FY) |
1996 – 1998
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1998)
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Budget Amount *help |
¥4,200,000 (Direct Cost: ¥4,200,000)
Fiscal Year 1998: ¥1,400,000 (Direct Cost: ¥1,400,000)
Fiscal Year 1997: ¥1,400,000 (Direct Cost: ¥1,400,000)
Fiscal Year 1996: ¥1,400,000 (Direct Cost: ¥1,400,000)
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Keywords | 単一粒子追跡法 / 低密度リポ蛋白質 / 高密度リポ蛋白質 / 脳グリア細胞 / 副腎皮質細胞 / エンドソーム / 細胞内輸送 / LDL / 脳グロリア細胞 / 神経細胞 / 顕微イメージング / 蛋白回転運動 / 神経培養細胞 |
Research Abstract |
本年度は、神経ステロイドやステロイドホルモンを合成している脳グリア細胞と副腎皮質細胞において、LDL(低密度リポ蛋白質)及びHDL(高密度リポ蛋白質)の供給するコレステロールや脂質の細胞内輸送を担うエンドソームの運動を、脂質部分を蛍光標識することによって単一顆粒レベルで可視化して追跡した。その結果、LDLと異なり、HDL自体は細胞に取り込まれず脂質のみを細胞に供給していることが分かった。 更に、蛍光エンドソームの運動を単一粒子追跡法によって解析したところ、LDL由来のコレステロールや脂質を輸送するエンドソームとHDL由来のコレステロールや脂質を輸送するエンドソームは、脳グリア細胞においても副腎皮質細胞においても全く異なる挙動を示すことを発見した。その結果、LDLは特異的受容体を介して取り込まれた後に細胞骨格チューブリン上を方向性を持って運動し、核周辺の一部に局在する部位にコレステロールを輸送するのに対して、HDL由来のコレステロールは核周辺ではなく細胞質内に多数点在する構造に輸送されていることが解明された。コレステロールの細胞内輸送過程が、供給するリポ蛋白質によって全く異なっていることを可視化によって直接示すことが出来たのは世界で初めてであり、本研究によってこれまでの常識を覆す大きな成果を得ることができた。 川戸は英国のCherry研究室に1週間滞在し、ATPによって駆動されるダイニンやキネシンというモーター蛋白質を結合したエンドソームの速度分布を単一粒子解析法によって解析し、最大速度が約1μm/sec、平均速度が0.1μm/secであることを明らかにした。
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Report
(3 results)
Research Products
(14 results)