Project/Area Number |
08202204
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | 福井医科大学 |
Principal Investigator |
小西 行郎 福井医科大学, 医学部, 助教授 (40135588)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
松木 健一 福井大学, 教育学部, 助教授 (10157282)
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Project Period (FY) |
1996
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1996)
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Budget Amount *help |
¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
Fiscal Year 1996: ¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
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Keywords | 短期記憶 / Hiding-task / ダウン症児 |
Research Abstract |
今年度の研究は、昨年度に引き続き、Hiding-taskの直接法課題(直後課題と3秒遅延)と間接法課題(直後)を経時的に観察することによって行われた。症例数を増やすことだけでなく、ダウン症児を対象にして比較実験も行った。 正常乳児の観察では、昨年度の研究結果とほぼ同じ結果を得ることができ、昨年度と合わせると、人における短期記憶は8〜9ケ月で直接法直後課題が、3秒遅延が12ケ月で完成されることが解った。しかし、10ケ月頃には、この試行のもつ矛盾(つまり“取りなさい"と示しておきながら、“取るな"というように物を隠すという)に対する混乱のため、一時的にはテストができないケースがあることが明らかになった。 一方ダウン症児では、この試行は1歳半までにはほとんどできなかった。しかし、彼らは、この試行の中で、特徴的な行動をとることが確認された。すなわち、どちらのコップに対象物が隠されているかを記憶せず、無作為に一方のコップを押さえ、験者に教えを乞うような行動をとるのである。隠された事と、それを取り出すということは理解できても、どちらにあるのかが解らない為に、他人に援助を求めるという態度は極めて興味深いものであった。 この研究を終えるにあたり、Hiding-taskという試行そのものが極めて社会性の強い施行であり、単に短期記憶を調べるというより、対象児の社会性をも含めた非常に興味ある方法であると思われた。今後、発達障害児、とりわけ自閉症児などを対象に検討を進めてみたいと考えている。
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Report
(1 results)
Research Products
(6 results)