英語史研究支援のコンピューター可読異写本パラレル・テクストの果たす役割に関する研究
Project/Area Number |
08207101
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
久保内 端郎 東京大学, 大学院・総合文化研究科, 教授 (90017624)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
田辺 春美 成蹊大学, 文学部, 助教授 (10179814)
SCAHILL John 成蹊大学, 文学部, 助教授 (90231068)
小野 祥子 東京女子大学, 文理学部, 教授 (90152529)
小林 絢子 東京家政大学, 文学部, 教授 (00215310)
池上 恵子 成城大学, 短期大学部, 教授 (00119356)
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Project Period (FY) |
1996
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1996)
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Budget Amount *help |
¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
Fiscal Year 1996: ¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
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Keywords | 中英語 / 英語史 / 電子パラレル・テクスト / 研究支援電子テクスト / Ancrene Wisse / 異写本テクスト / 写本テクスト・データベース / 言語史研究資料 / 英語散文の連続性 |
Research Abstract |
英語史研究において、研究の対象となる文献について、その異写本も言語的には一種の「翻訳作品」とみなし得ることからそれらに主写本と対等の位置を与え、それら異写本間に見られる異同を詳細に調査することによって時間的、方言的その他の言語変異・言語変化に関する情報を得ようとする試みは最近の注目すべき傾向といえよう。この試みは、特に、英語史の上で文献が乏しいため研究が進んでいなかった古英語から中英語へのいわゆる「移行期」について、研究の可能性が残されていることを示唆している。本研究はこれらの点に着目し、所期中英語期の宗教散文を代表する『修道女案内』(Ancrene Wisse、以下AW)を取り上げ、関連する全ての異写本テクストを写本の句読点を含め厳密に検討の上転写して電子テクスト化し、さらにそれらを成立年代順にパラレルに並置することによって得られる異写本パラレル・テクストに基づき、このようなフォーマットの電子テクストが英語史研究に今後どのような役割を果たし得るか検討し、英語史研究支援のデーターベースのあり方を追求することを目的とする。 本年度は、羅仏訳を含め各写本について写本マイクロフィルム、ファクシミリ、校訂本、関連図書の入手に務め、入手分から写本テクストを検討し、序文、第1、2章の順に電子テクスト化を行った。入力分について厳密な校正を施すとともに、パラレル化テクストによる言語研究について具体的な検討作業を進めた。オックスフォード大学開発の校訂プログラムCollateの開発者P.Robinson博士との意見交換も有益であった。研究成果は一部池上が10月「人文科学とコンピュータ」シンポジウムにおいて、また、Scahill,久保内が日本英文学会第68回大会シンポジウムにおいて発表を行った。
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Report
(1 results)
Research Products
(18 results)