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林の数量化理論第3類による俳句に詠み込まれた音環境の時代変遷の分析-名義尺度データの数量的分析により日本人の音感性の変化を探る-

Research Project

Project/Area Number 08207212
Research Category

Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas

Allocation TypeSingle-year Grants
Research Institution九州芸術工科大学

Principal Investigator

岩宮 眞一郎  九州芸術工科大学, 芸術工学部, 助教授 (60112356)

Project Period (FY) 1996
Project Status Completed (Fiscal Year 1996)
Budget Amount *help
¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
Fiscal Year 1996: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
Keywordsサウンドスケープ / 俳句 / 日本人 / 感性 / 多変量解析 / 音 / 時代変遷 / 名義尺度
Research Abstract

本研究では、俳句の中に詠み込まれた音環境を、林の数量化理論第3類を用いて統計的に分析することで、日本のサウンドスケープが時代の流れの中でどのような変化をしてきたのかを検討した。日本におけるサウンドスケープの変化は、江戸時代から昭和にかけては緩やかであったのに対し、ここ十数年の変化は急激であり、その変遷の内容は、自然空間のサウンドスケープから人間の生活音によるサウンドスケープへというものであった。日本の音文化には、音を季節の象徴として敏感に読みとり、そこから情緒を感じるというものがあったが、俳句の中に詠み込まれた音環境の時代変遷をよみ解くことにより、そのような文化が廃れていきつつあることが示された。このようなサウンドスケープの変化は、音と音が聞かれた状況の関係が変化したことによるものではない。多く詠まれる音と音を取り巻く状況が時代によって異なるからである。しかし、例外的に、「交通」に関わる音は、その音が多く聞かれた地域が時代によって異なり、「町」で多く詠み込まれた音は、時代によってかなり違うという傾向がみられた。急激な音環境の変化がおこりつつある現在、日本の音文化を守るためには、早急な対策が望まれよう。ただし、ここでいう対策とは、単にサウンドスケープの保全を考えることのみをさすのではない。環境教育の一環として、音に対する感受性を養うといった試みも含むのである。このような観点から、最近各地で試みられつつある音環境に対する啓蒙活動は、意義深いものと思われる。また、時代の流れに関わらず、同じような文脈で感じとられ続けてきた、社寺仏閣にまつわるサウンドスケープの保全の問題も忘れてはならない。特に、都市計画や住宅生活等を考えるとき、社寺空間の位置付けを十分に吟味しておく必要があろう。

Report

(1 results)
  • 1996 Annual Research Report
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    (6 results)

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All Publications (6 results)

  • [Publications] 岩宮眞一郎: "俳句の中の音とその音が聞かれた状況の関係" 騒音制御. 20・3. 161-165 (1996)

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  • [Publications] 岩宮眞一郎: "歳時記に詠み込まれた音環境" 現代のエスプリ. 354. 103-113 (1997)

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  • [Publications] 永幡幸司: "歳時記に詠み込まれた音環境の時代変遷の統計的分析(第2報)-音と音が聞かれた状況の移り変わり-" 日本音響学会誌. 53・1. 3-12 (1997)

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  • [Publications] 碓井陽子: "歳時記に詠み込まれた北海道・東北の音風景" 日本音響学会講演論文集. 春季. 693-694 (1997)

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  • [Publications] 岩宮眞一郎: "歳時記に読み込まれた音環境の数量的分析" 人文科学における数量的分析. 2. 121-128 (1997)

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  • [Publications] 岩宮眞一郎: "音の感性を育てる" 音楽之友社, 197 (1996)

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Published: 1996-04-01   Modified: 2016-04-21  

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