Budget Amount *help |
¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
Fiscal Year 1996: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
|
Research Abstract |
共形場理論を変形して得られるようなmassiveな解ける模型を対称性の観点から統一的に理解するために,その有力な候補である量子変形(q-変形)されたビラソロ代数・W_N代数について研究を行なっている。 自由場表示をした場合に,Virasoro・W_N代数の特異ベクトルはJack対称多項式を実現するが,そのq-変形であるMacdonald対称多項式を特異ベクトルとして持つような代数としてq-Virasoro・q-W_N代数は我々により構成された。この構成法からはmassiveな解ける模型の対称性との関係はアプリオリには無いのであるが,必ずや密接に関係しているはずである。実際,幾つかの研究グループによってこの代数が当初の予想通りmassiveな解ける模型の対称性として現れている事が徐々に明らかなって来ている。例えばq-Virasoro代数は,スピン1/2XYZ模型の基本スカラー粒子のZF演算子との対応・そのスケーリング極限を取って得られるサインゴルドン模型のS行列との対応があるし,また,ABF模型の局所高さ確率がq-Virasoro代数のある種の頂点演算子を用いて計算されている。 これらの模型の相関関数などを計算するには,この代数の頂点演算子を一般の場合にもうまく定義しておく必要がある。我々はq-Virasoro代数の頂点演算子を提案し,ある種の4点関数の計算を行ない,それがq-超幾何関数を用いて表される事を示した。他にもq-Virasoro代数のq→0極限,W_<1+∞>代数との関係,スーパー化への試み等も考察した。
|