Project/Area Number |
08211241
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Osaka Kyoiku University |
Principal Investigator |
長田 まりゑ 大阪教育大学, 教育学部, 教授 (80030378)
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Project Period (FY) |
1996
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1996)
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Budget Amount *help |
¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 1996: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
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Keywords | C^*-環(C^*-algebra) / 状態(state) / 自己準同型写像(endomorphism) / エントロピー(entropy) / 指数(index) |
Research Abstract |
C^*-環又は、von Neumann環Aが、整数全体Zを用いて構成されている時に、Z上の変換α:n→n+1から引き起こされるAの変換を、シフト(shift)と呼ぶ。その代表例は、エルゴード理論で現れるベルヌ-イ変換である。その非可換版として、n次正方複素行列環の無限テンソル積で与えられるC^*-環及びvon Neumann環上の、いわゆる非可換ベルヌ-イ変換があり、より一般化された非可換ベルヌ-イ変換が、Subfactor theory及びSector theory、そしてエントロピー問題の興味から、取り扱われてきている。より一層きつい非可換性を有するシフトとして、(Z個の生成元を持つ自由群の群環に代表される)制限自由積環上の変換が在る。それを、自由変換(Free shift)と呼ぶ。 研究題目の「制限自由積環上の状態と自由シフト」のもとでの研究により、この自由シフトαとのテンソル積及び自由積に関して不変な状態が、αにより完全に決定されること、更に、αのエントロピーは、0であるのみならず、勝手な自己同型写像βに対して、αとβのテンソル積、且つ、αとβの自由積の非可換エントロピーは共にβのエントロピーに等しい事を得た。この結果は、Stφrmer-Voiculescuによるopen problemに対して、自由シフトは、勝手なβに対してエントロピーのテンソル形式を充たすという応用を与えている。単純一純粋無限型環の代表例は、Cuntz環O_n(n【greater than or equal】2)である。その内、制限自由積環として構成される最も代表的な環は、Cuntz環O_∞である。O_∞の自由シフトによる接合積環上の状態を、決定することにより、エントロピーの接合積に関するStφrmerによるopen problemへの応用を与え、更に、最近のKirchberg等による単純一純粋無限型環の分類問題に関連して自由シフトが、非常に強い影響を他に与える事を示した。
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