熱的非平衡場における蒸気の超高速相変化現象の分子論的研究
Project/Area Number |
08216101
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Toyama Prefectural University |
Principal Investigator |
藤川 重雄 富山県立大学, 工学部, 教授 (70111937)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
高杉 信秀 富山県立大学, 工学部, 助手 (80275081)
松本 充弘 名古屋大学, 大学院・多元数理科学研究科, 助教授 (52018650)
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Project Period (FY) |
1996
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1996)
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Budget Amount *help |
¥1,600,000 (Direct Cost: ¥1,600,000)
Fiscal Year 1996: ¥1,600,000 (Direct Cost: ¥1,600,000)
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Keywords | 分子流体力学 / 分子動力学 / 衝撃波 / 蒸気 / 相変化 / 凝縮 / 蒸発 / 凝縮係数 |
Research Abstract |
液体の蒸発・凝縮は理学,工学の広い分野における基礎プロセスの一つであるが,その分子論的メカニズムは今日に至るまでほとんど解明されていなかった.その理由として,蒸発・凝縮速度を正確に測定できる適切な実験方法および分子レベルで扱える理論的方法がなかったことを挙げることができる.本研究者らはこれまでに蒸発・凝縮とくに蒸気の凝縮係数を研究するために衝撃波を用いた新たな方法を開発し,この方法に気体力学解析による理論的根拠を与えるとともに,実際にメラノール蒸気の凝縮係数を測定した.本研究は本研究者らによるこれまでの研究成果を踏まえて,メタノール蒸気の凝縮係数の熱的非平衡依存性を明らかにすることを目的としてなされたものである. 以上の目的を達成するために,衝撃波管を用いてメタノール蒸気の凝縮係数を広範囲な熱的非平衡条件の下で測定して以下のことを明らかにした. 1.凝縮係数は気液界面における蒸気の温度と液体の温度との比の増加とともに大きくなる. 2.凝縮係数は気液界面における蒸気の数密度と液面温度での飽和蒸気の数密度の比の増加とともに小さくなる. また,これら凝縮係数の熱的非平衡度依存性は分子動力学法による蒸発・凝縮のシミュレーションによっても確認された.この依存性は,単純液体(アルゴンなど)よりも会合性液体(メタノール,水など)の方が顕著であることがわかった.
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Report
(1 results)
Research Products
(3 results)