Project/Area Number |
08217205
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
筒井 一生 東京工業大学, 大学院・総合理工学研究科, 助教授 (60188589)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
川崎 宏治 東京工業大学, 大学院・総合理工学研究科, 助手 (10234056)
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Project Period (FY) |
1996
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1996)
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Budget Amount *help |
¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,300,000)
Fiscal Year 1996: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,300,000)
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Keywords | 弗化物 / 電子ビーム / 微細加工 / 自然形成 / ガリウム / 量子ドット |
Research Abstract |
エピタキシャル弗化物薄膜の性質を利用した新しい超微細加工技術について検討した。今年度は、弗化カルシウム(CaF_2)薄膜の表面を集束電子ビームで局所的に表面改質してから分子線エピタキシ-環境でガリウム(Ga)を堆積し、改質領域の中心位置に凝集させてドロップレットを形成する方法において、2次元的なアレイ構造を形成し、ドロップレット間の間隔を狭めて高密度化を図ることを中心に進めた。その結果、ビーム径が約40nmの集束ビームを用いた場合、最小間隔80nmまでドロップレット形成の位置制御が達成された。また、等間隔のアレイ状に位置制御することによりドロップレット寸法の揺らぎも低減できることを明らかにした。一方、改質表面における電子ビームのド-ズ量とGaの付着係数の関係から見積もられるGa付着に対する表面ポテンシャルのモデルの検討を進め、位置制御できる最小間隔がCaF_2表面での実効的なビーム径と同程度であることを示した。 また、このような改質を行わない自然のCaF_2表面上でのGaドロップレット形成状態についても検討を行った。その結果,Gaの堆積温度を300℃以下に低減すると、ドロップレットがCaF_2表面のシングルステップ上に間隔10nm程度で高密度に1次元的に配列することを見いだした。さらに、このようにして形成されたGaドロップレットに、砒素(As_4)の分子線を供給する方法で、このドロップレットの組成がGaからGaAsのストイキオメトリーに一致する組成に変化することを特性X線分析で明らかにし、GaドロップレットがGaAsの微結晶体に変化したことが示唆された。 以上から、弗化物表面に自然形成的に形成されるGaドロップレットを対象に、電子ビームを用いて2次元的に規則配列させる技術と、自然の表面ステップ構造に高密度1次元配列させる技術を開発し、さらに、これから半導体のGaAs量子箱を形成できる可能性も示し、量子効果デバイスの新しいプロセス技術として有用と結論した。
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