Project/Area Number |
08217210
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
澤木 宣彦 名古屋大学, 工学部, 教授 (70023330)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山口 雅史 名古屋大学, 工学部, 助手 (20273261)
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Project Period (FY) |
1996
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1996)
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Budget Amount *help |
¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,300,000)
Fiscal Year 1996: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,300,000)
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Keywords | 二重量子井戸 / 電子波干渉 / トンネル効果 / 界面凹凸散乱 / 量子準位共鳴 / 波動関数の局在・非局在 / フェムト秒分光 / 反交差現象 |
Research Abstract |
GaAs/AlGaAs系結合量子井戸構造における電子散乱が量子準位の共鳴によってどのように変化するかを明らかにするために、MBE法並びにMOVPE法により異なる井戸端の二つの量子井戸を有する非対称二重結合量子井戸構造を作製した。電子のトランスポートの評価にはn型並びにp型二重電子井戸構造を用意し、これらの液体ヘリウム温度における特性を測定した。n型試料では結合量子井戸をチャネルとするFET構造において準位の共鳴点近傍におけるコンダクタンスのゲート電圧依存性を測定し、コンダクタンス異常を見いだした。これは量子準位の共鳴にともなうコヒーレントトンネル効果によって電子の移動によるものであることを明らかにした。電子の流れは準位の反交差現象があるために単純でなく、、わずかにエネルギーの低い方に電子が流れやすいことがコンダクタンスの異常をもたらすことが分かった。量子井戸構造の近傍にベリリウムを変調ドープし、量子井戸にホールを供給したp型試料ではフェムト秒レーザを用いる飛行時間法によって、光注入された少数キャリアである電子のトランスポートを表面電界の関数として測定した。表面電界の制御は化学エッチングによる表面層の厚さを制御することによって実現した。表面電界の制御によって得られる二重量子井戸構造の電子準位の共鳴点近傍ではわずかな電界の変化が電子波動関数の局在・非局在を決定するが、準位の共鳴によって波動関数の非局在化がおこり、ヘテロ界面に存在する界面凸が電子に及ぼす散乱効果が低減されたことの結果として電子移動度が大きくなることを見いだした。
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Report
(1 results)
Research Products
(3 results)