Project/Area Number |
08218219
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
市村 國宏 東京工業大学, 資源化学研究所, 教授 (90232412)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
林 ゆう子 東京工業大学, 資源化学研究所, 教務職員 (30218599)
森野 慎也 東京工業大学, 資源化学研究所, 助手 (00282856)
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Project Period (FY) |
1996
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1996)
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Budget Amount *help |
¥1,700,000 (Direct Cost: ¥1,700,000)
Fiscal Year 1996: ¥1,700,000 (Direct Cost: ¥1,700,000)
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Keywords | アゾベンゼン / ベンジリデンフタルイミジン / ホモジニアス配向 / 直線偏光 / 光異性化反応 / リオトロピック相 / ネマチック液晶 / 三次元配向制御 |
Research Abstract |
これまでに、ネマチック液晶の光配向制御を引き起こすフォトクロミック残基としてアゾベンゼンやシンナモイル基を見いだし、それらで置換された高分子薄膜による液晶配向制御を検討してきた。今年度は、他の配向制御能を示す光活性基を探索するとともに、他の液晶相の光配向制御を試み、以下の結果を得た。 1)基本骨格がスチルベンであるベンジリデンフタルイミジン(BPI)を側鎖に有する高分子を合成し、その薄膜によるネマチック液晶の配向制御を検討した。直線偏光照射によってホモジニアス配向が誘起され、その配向はBPIの光化学的な再配向によって決まることが分かった。また、液晶配向制御能を揺する分子はBPIの2つの異性体のうち、Z-体であることが判明した。 2)アゾベンゼンを側鎖に有する高分子の薄膜に直線偏光照射した後に、リオトロピック液晶相を示す色素水溶液からなる層を設けたところ、照射偏光軸によって決まる方向にリオトロピック液晶が配向する新事実を見いだした。これは多量の水を含むリオトロピック液晶相における配向制御のはじめての例である。このリオトロピック相の光配向制御の一般性を検証したところ、他の化合物からなる液晶相についても同様な配向制御が可能となることを見いだした。 3)アゾベンゼン高分子薄膜に斜めから光照射することによって、ネマチック液晶の配向が三次元的に制御可能であることを認めた。この事実は、表面における光化学反応のみで、液晶分子の高度な配向が精密に制御できる方法論を与えている。
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