Project/Area Number |
08218222
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Nagaoka University of Technology |
Principal Investigator |
井上 泰宣 長岡技術科学大学, 工学部, 教授 (30016133)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
河野 充 長岡技術科学大学, 工学部, 助手 (90262469)
|
Project Period (FY) |
1996
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 1996)
|
Budget Amount *help |
¥1,900,000 (Direct Cost: ¥1,900,000)
Fiscal Year 1996: ¥1,900,000 (Direct Cost: ¥1,900,000)
|
Keywords | 光触媒 / 水の分解反応 / トンネル構造酸化物 |
Research Abstract |
RuO_2を担持した場合に水の分解反応に対して高活性な光触媒となるトンネル構造をもつ酸化物は、固体表面の光反応環境場として有用である。本年度の研究ではRectangular型およびPentagonal-prism型トンネル構造を持つ酸化物表面の光励起電荷発生能と光触媒作用の関係を調べ、優れた光触媒作用を発現するトンネル構造酸化物表面の光反応環境場について解析した。Rectangular型トンネル構造をもつM_2Ti_6O_<13>(M=Na,K,Rb)および層状構造のCs_2Ti_6O_<13>にRuO_2を担持した場合の水の分解反応に対する光触媒活性は、C.s<Rb<K<Naの順に増加した。M_2Ti_6O_<13>(M=Na,K,Rb)を酸素存在下77Kで光照射した場合に、Na_2Ti_6O_<13>では、g値としてg=2.020,g=2.018,およびg=2.004をもつO^-に帰属されるESRシグナルが生じた。M=Na,K,Rb,Csにおいて、ESRのシグナルが増加すると共に、光触媒活性も増加し、光励起電荷分離能が光触媒活性とが関連することが見出された。BaTi_4O_9を真空下で光照射した場合にも類似のシグナルは出現し、光の波長を変えた場合に、ESRシグナル強度の波長依存性はRuO_2/BaTi_4O_9光触媒活性のそれと良い一致を与え、BaTi_4O_9においても光励起電荷発生能と光触媒活性が密接に関連する結果が得られた。Rectangular型およびPentagonal-prism型トンネル構造において、Tiイオンは周囲の6ケの酸素イオンの重心の位置よりずれた歪み構造を持つが、この構造においては、光照射時にTi-Oの結合切断と再結合のダイナミックな変化が起こることが示唆された。トンネル構造酸化物では、TiO_6八面体構造に特有な局所的分極場および長短のTi-O結合の存在が、高い光励起電荷分離能を与え、高効率な光触媒作用をもたらすものと結論した。
|
Report
(1 results)
Research Products
(2 results)