Project/Area Number |
08218263
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | The Institute of Physical and Chemical Research |
Principal Investigator |
川合 真紀 理化学研究所, 表面化学研究室, 主任研究員 (70177640)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小笠原 寛人 理化学研究所, 表面化学研究室, 研究員 (50270591)
吉信 淳 理化学研究所, 表面化学研究室, 副主任研究員 (50202403)
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Project Period (FY) |
1996
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1996)
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Budget Amount *help |
¥1,900,000 (Direct Cost: ¥1,900,000)
Fiscal Year 1996: ¥1,900,000 (Direct Cost: ¥1,900,000)
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Keywords | メタン / Ni(100) / Pt(111) / 赤外吸収分光 / 光解離反応 / 対称性の低下 |
Research Abstract |
平成8年度はNi(100)表面へのメタン分子の吸着状態を確認すると同時に吸着過程のダイナミクスを検討した。Ni(100)表面に20KでCH_4分子を吸着させ、赤外吸収スペクトルを観察したところ、第1層目の吸着が飽和するまで3本の吸収が観測される(3000cm^<-1>,2884cm^<-1>,1294cm^<-1>)。吸着第1層で見られる3本の吸収から、第1層目のメタン分子の対称性がT_dから少なくともC_<3V>対称へと低下している。メタンの被覆率をさらに増すと、第2層目の吸着メタンによる吸収が3017cm^<-1>と1304cm^<-1>に2本観測され、2層目以上の吸着ではT_d対称が保持されていることがわかる。Pt(111)上ではC_<3V>対称へと変形した吸着第1層のメタンが193nmのレーザー照射によりメチルラジカルへと分解したのに対し、Ni(100)表面上のメタン分子は光分解活性を示さなかった。第1層目の吸着メタンが飽和しているNi(100)表面にXeを吸着させると、C_<3V>対称の吸着メタン分子による吸収がややブロードになると同時にわずかに低波数シフトした(2997cm^<-1>,2884cm^<-1>,1293cm^<-1>)。これらの値はPt(111)上でC_<3V>対称へと変形した吸着第1層のメタンで観測された波数とほぼ一致している。Pt(111)では、吸着メタンの光解離反応の断面積の偏向依存性の測定から、吸着種の直接励起が光解離反応の励起素過程で有ることが示されている。吸着第一層の対称性の低下は基板との相互作用に由来しており吸着状態と直接励起に必要なエネルギーとの相関を知る手がかりとして興味深い。
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Report
(1 results)
Research Products
(2 results)