多酸素化天然有機化合物の構築する超分子の構造と機能
Project/Area Number |
08219215
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Shizuoka University |
Principal Investigator |
上村 大輔 静岡大学, 理学部, 教授 (00022731)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
有本 博一 静岡大学, 理学部, 助手 (60262789)
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Project Period (FY) |
1996
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1996)
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Budget Amount *help |
¥2,100,000 (Direct Cost: ¥2,100,000)
Fiscal Year 1996: ¥2,100,000 (Direct Cost: ¥2,100,000)
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Keywords | ピンナトキシン / タイラギガイ / トリブロモアセトアミド / ハリクロリン / アポトーシス / ノルゾアンタミン / 骨粗しょう症治療薬 / ジョルキノリド |
Research Abstract |
平成8年度研究成果について概略を示す. 1.海洋生物毒の構造と活性 タイラギガイのカルシウムチャンネル活性化物質ピンナトキシン類については,広州化学研究所でハボウキガイから抽出されたものを用い大量精製法を確立した.また,エゾトガリメズミのカルシウムチャンネル拮抗物質については,唾液腺に活性物質の存在すること,比較的低分子物質であることが判明し,分離精製の道を開いた. 2.バイオフィルム形成制御物質の探索 p-ニトロフェネチルアミンのチオイソシアナ-ト体およびサリチル酸を中心に屋外実験のために試料を提供した.一方,海洋生物自身が生産している物質の探索も進め,石垣島にて採集した海草,イギスの仲間からトリブロモアセトアミドを活性物質として単離した.本物質の活性はp-ニトロフェネチルアミンチオイソシアナ-ト体の1/10ではあるが,海草に顕著な活性を示すこともあり,生態系には優しい防汚物質として期待されよう. 3.抗腫瘍および抗炎症性物質の探索 血管内皮細胞接着分子(VCAM-1)の産生阻害物質である,ハリクロリンについては現在癌転移抑制があるかどうかを試験中である.抗P388活性試験で見つかった物質として新規含窒素新規化合物を得た.今年度検討した新活性試験法にアポトーシスの誘導がある.一般に制癌剤は癌細胞に作用してDNAの断片化を引き起こす.この試験法は活性の判断が困難な固形癌においても適応できるので有望と判断される.今回ジョルキノリドDが10μg/mlで制癌剤エトポシド(VP-16)と同程度の活性を示すことが判明した.そこで立体化学が明らかでなかったこともあり,X線結晶構造解析によって解明した.骨粗鬆症治療薬として期待されるノルゾアンタミン類の前駆体探索の過程で新規物質を単離した.生物活性については検討中である.
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Report
(1 results)
Research Products
(6 results)