Project/Area Number |
08219221
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
井上 丹 京都大学, 大学院・理学研究科, 教授 (40114855)
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Project Period (FY) |
1996
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1996)
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Budget Amount *help |
¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
Fiscal Year 1996: ¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
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Keywords | RNA / リボザイム / 酵素 / テトラヒメナ / in vitro selection |
Research Abstract |
2分子からなるリボザイムの構成要素の解析をすすめている。テトラヒメナに存在するリボザイムをもとに作成した、2分子から構成されるスプライシングシステムは、イントロンに分子内に存在するP5abcとよばれる小さな機能構造単位を単独に合成し、これをイントロンRNAのP5abcが欠落した本体に、高次の分子間相互作用させることによりその機能を強く発現する。このシステムを構成する要素について解析を行ってきた結果を参考に、P5abcが本体であるΔP5abc intronとの相互作用を通じて、スプライシング機能の活性化に重要な役割を果たす構造単位の同定をおこなった。P5abcの突然変異体を各種作成し、これらを分子内すなわちΔP5abc intronに組み込んだもの、また上記2分子システムを用いてそれぞれの機能発現の促進効果をみた。その結果、P5abcの2次構造を特徴づける3箇所のループ構造は、すべて機能発現の促進に有用であり、またその中でA-rich bulgeとよばれるものが最も重要であることが明らかとなった。これによりA-rich bulgeとΔP5abc intronの相互作用が、超分子システムとして機能発現をするための鍵であると結論できる。そこでA-rich bulgeを構成する塩基配列とΔP5abc intronの活性化の能力との関係をin vitro selection法を応用したin vivoでのselection法により解析を行った。その結果A186残基を中心に特定の位置でのプリン残基の存在がP5abcの活性の発現には必要であることが明らかとなった。またこの時点で独立に研究を進めている米国コロラド大のグループによるP5abcを含むイントロンRNAの部分構造のX線構造解析の結果が報告されたため、これらの結果を照合したところ塩基配列,構造,機能間の相互関係があきらかとなった。
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