希土類元素を含む混合アニオンリチウムイオンガラス中でのリチウムイオン導電性
Project/Area Number |
08220220
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
脇原 將孝 東京工業大学, 工学部, 教授 (20016596)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
内田 隆 東京工業大学, 工学部, 助教授 (10126310)
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Project Period (FY) |
1996
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1996)
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Budget Amount *help |
¥1,600,000 (Direct Cost: ¥1,600,000)
Fiscal Year 1996: ¥1,600,000 (Direct Cost: ¥1,600,000)
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Keywords | リチウムイオン導電体 / ペロブスカイト化合物 / Li-La-Nb複合酸化物 / 交流インピーダンス測定 |
Research Abstract |
現在、リチウム二次電池用いられている非水溶媒電解液は、いずれも真の意味で4V級二次電池用の電解液として安定であるとは言えず、安定な無機化合物からなる固体電解質を開発することが急務である。本研究では化学的に安定且つ耐電圧性にすぐれ、空気中で容易に高温合成することが可能なペロブスカイト型Li_xLa_<1/3-x1/3>NbO_3系のリチウムイオン導電体を合成した導電性を検討した。 試料の合成は、通常の固相反応法を用いた。Li_2CO_3(99.9%)、La_2O_3(99.9%)、Nb_2O_5(99.9%)を所定の比に混合し、白金るつぼに入れ空気中で800℃、2時間処理した後、1100℃〜1200℃で4時間反応させた。合成した試料は粉末X線回折法により同定した。また結晶構造を調べるために粉末回折に対するリ-トベルト解析を行った。 イオン伝導率の測定は、交流インピーダンス法を用いて測定した。1100℃〜1200℃、12時間焼結させた試料の表面を研磨、洗浄した後、金属極をスパッタリングにより形成させた。 測定周波数範囲5Hz〜13MHz、温度範囲25℃〜200℃で真空中で行った。また電子伝導性は、直流分極法により測定した。 母構造La_<1/3>NbO_3は、斜方晶であったが、La^<3+>をLi^+に置換すると格子定数が減少し正方晶へ近づくことがわかった。 交流インピーダンス測定の結果、リチウムイオン導電性は室温で約10^<-4>S・cm^<-1>、400Kにおいて10^<-3>S・cm^<-1>の導電率を示した。従来のリチウムイオンの固体電解質の中でもかなり大きく注目される値となった。 直流分極法により測定した電子伝導性は、室温付近で10^<-10>S・cm^<-1>程度でありほぼイオン伝導であることが分かった。 Li^+の添加量が増加するとイオン伝導度の減少と活性化エネルギーの増加が見られた。これは、格子定数の減少によりLi^+の移動が妨げられたものと考えられる。 今後の課題として、Li_xLa_</3-x/3>bO_3のxに対する組成領域の決定とイオン伝導度の測定、Li_xLn_<1/3-x/3>TaO_3の合成とイオン伝導度の測定を行う予定である。
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Report
(1 results)
Research Products
(4 results)