α-アミノ置換有機希土類金属錯体の調製と有機合成への展開
Project/Area Number |
08220237
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
松原 誠二郎 京都大学, 工学研究科, 助教授 (90190496)
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Project Period (FY) |
1996
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1996)
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Budget Amount *help |
¥2,100,000 (Direct Cost: ¥2,100,000)
Fiscal Year 1996: ¥2,100,000 (Direct Cost: ¥2,100,000)
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Keywords | サマリウム / Reformatsky反応 / アミド |
Research Abstract |
二ヨウ化サマリウムを利用し、以下に述べる二つの新規な含窒素化合物合成に利用できる炭素-炭素結合生成反応を見いだした。 (1)α-ブロモアミド化合物を用いたReformatsky型反応:不斉炭素をもたない種々のアルデヒドを用い、Barbier型で反応を行ったところ、いずれの場合にも高い収率でerythro体が選択的に得られた。この反応で得られる反応剤自身についても検討を加えるために^1H NMRの測定を行った。ハロゲン化物と二ヨウ化サマリウムをテトラヒドロフラン中、0℃で反応させると、6.5ppm付近にビニルプロトンが現れ、重水で処理するとこのビニルプロトンは消失し、新たに重水素化生成物のピークが現れた。このことから、この反応剤がエノラートの形で生成していることが確認された。 (2)ピロリジン誘導体の合成:ジブロモエタンとヒドラゾンとの混合物に1,2-ジヨードエタンと金属サマリウムとから調製した二ヨウ化サマリウムを作用させるとピロリジン誘導体が得られるという、含チッ素化合物合成の新規な方法を見いだした。この反応では1,2-ジヨードエタンとSm金属より二ヨウ化サマリウムを調製する際に生じるエテンが途中で取り込まれて生成物を与えている。なお生成物はトランス体が選択的に得られている。例えば、1,1-ジブロモエタンと3-フェニルプロパナ-ルのジメチルヒドラゾンとの混合物に対し先に述べたエテンを含む二ヨウ化サマリウムを作用させると、trans-N-ジメチルアミノ-2-(2-フェニルエチル)-5-メチルピロリジンが24%の収率で得られた。
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Report
(1 results)
Research Products
(2 results)