酸化物高温超伝導体の磁気的電気的特性と希土類イオンの電子状態
Project/Area Number |
08220262
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Nihon University |
Principal Investigator |
関沢 和子 日本大学, 理工学部, 教授 (40059259)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
高野 良紀 日本大学, 理工学部, 専任講師 (30171466)
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Project Period (FY) |
1996
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1996)
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Budget Amount *help |
¥2,100,000 (Direct Cost: ¥2,100,000)
Fiscal Year 1996: ¥2,100,000 (Direct Cost: ¥2,100,000)
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Keywords | 酸化物高温超伝導体 / 希土類イオン / 電気伝導度 / 磁性 / ペロブスカイト型酸化物 / 層状化合物 / プラセオジムイオン / 半導体金属転移 |
Research Abstract |
1 希土類イオンと銅イオンを含む層状化合物の伝導特性と磁性 層状構造を有するオキシ硫化物ROCuS(R:希土類イオン)において、Rを^-2価のアルカリ土類イオンで置換したR_<1-x>M_xOCuS(R:La,Nd,M:Ca,Sr)系、およびRをMでCuをNiで同時置換したR_<1-x>M_xOCu_<1-x>Ni_xS系の電気伝導度および磁性の研究をおこなった。後者はx=0.03付近で半導体-金属転移を起こしx=0.2の固溶限界まで金属的伝導を示す。XPSの測定によると、両系とも置換によりCuの2p準位のピークにはCu^<2+>に対応するサテライトピークが現れ、(La,M)(Cu,Ni)系においてより顕著である。CuのNMRの測定によると金属的伝導を示す系においても緩和時間T_1はKorringa則に従わず伝導電子系は縮退していないことを示す。また金属的伝導を示す場合でもNdイオンの磁性には変化が見られず伝導電子の分布はCu面に限らた2次元的なものであることを示している。このオキシ硫化物系では希土類イオンを置換するのみではCu面に正孔は導入されるが金属的伝導は起こらずCuをNiで置換しフェルミ準位を価電子帯の非局在状態にまで下げることにより初めて金属的伝導を生じる。このことは酸化物高温超電導帯の場合と対照的である。 2 ペロブスカイト型酸化物中のPrイオンの電子状態 Aサイトに3価のPrイオンを含むPrScO_3のScをMgで置換したPrSc_<1-x>Mg_xO_3系の試料の作製に成功し、Mg量に対応したPr^<4+>イオンをAサイトに導入することができた。x=0.2の試料の磁化の温度依存性はPrBa_2Cu_3O_yのものに非常に近い。このことからPBCO中のPrイオンの状態は3価にわずかに4価が混じったものに近いことが推論される。 3 単結晶作製 LaOCuSの単結晶の作製を沃素輸送法で、BaPrO_3の単結晶をFZ法で試み100μおよび1mm大のものをそれぞれ得た。
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Report
(1 results)
Research Products
(3 results)