Project/Area Number |
08221204
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Gunma University |
Principal Investigator |
西村 淳 群馬大学, 工学部, 教授 (10107352)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中村 洋介 群馬大学, 工学部, 助手 (60261864)
岡田 行弘 群馬大学, 工学部, 助教授 (80211118)
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Project Period (FY) |
1996
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1996)
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Budget Amount *help |
¥1,800,000 (Direct Cost: ¥1,800,000)
Fiscal Year 1996: ¥1,800,000 (Direct Cost: ¥1,800,000)
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Keywords | 面不斉カリックスアレーン / 光環化付加反応 / 塩や粘土鉱物などの添加効果 / シクロブタン環 / シクロファン / 分子ピンセット / レセプター / イオノファー |
Research Abstract |
面不斉カリックスアレーンをターゲットとした簡便な合成法を開発した。すなわち、オリゴオキシエチレンで架橋したジフェニルメタン骨格を直接ビニル化して前駆体オレフィンとし、これをベンゼン中、400W高圧水銀灯(パイレックスフィルター)を用い光環化付加反応させ、キラル体とアキラル体をそれぞれ収率5.1〜43%,7.0〜34%で単離した。前駆体オレフィンのベンゼン中の光環化付加反応では、キラル体とアキラル体の生成比には、差が見られなかった。このことは、MM2計算による双方の立体エネルギーに差が小さいという結果に対応している。光反応時に塩や粘土鉱物などの添加物を加えると、生成物分布が大きく変化することがよく知られているので、目的とするキラル体とアキラル体の生成比を変化させることを期待して、系中にアルカリ金属塩を分散させた。その結果、分散させた場合の生成比は、塩の存在しない場合と異なり、キラル体:アキラル体生成比が最大で5:1まで達した。特に、オリゴオキシエチレン鎖長が短くなるにつれ生成比が増大したことから、塩の表面においてビニル体が生成系に近い構造で吸着し、短い鎖長となるとキラル構造がより有利になるためと考えられた。 さらに、同じ出発原料を用いて、ピンセット様開口部を持つカリックスアレーン型分子の位置異性体を作り分けることも可能なことが明らかとなった。すなわち、ビスフェノールを出発原料とし、位置異性体の関係にある前駆体オレフィンが容易に作り分けられ、それぞれを光反応して、対応する環化付加生成物のみが、収率36〜45%で得られることがわかった。このようなピンセット様開口部を持つカリックスアレーン型分子は、4つの芳香環を集約する方法に困難さがあるためほとんど検討された例がない。今回、シクロブタン環のような小員環で架橋することによって、四つのベンゼン環を向かい合せに配置させて、望みのピンセット型分子を得ることができた。
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