Project/Area Number |
08223102
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Japan Advanced Institute of Science and Technology |
Principal Investigator |
堀 秀信 北陸先端科学技術大学院大学, 材料科学研究科, 教授 (20028244)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
古沢 昌宏 北陸先端科学技術大学院大学, 材料科学研究科, 助手 (00251976)
金道 浩一 大阪大学, 極限セ, 助教授 (20205058)
栗栖 牧生 北陸先端科学技術大学院大学, 材料科学研究科, 助教授 (00161753)
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Project Period (FY) |
1996
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1996)
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Budget Amount *help |
¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
Fiscal Year 1996: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
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Keywords | CeNiSn / TbNiSn / 近藤半導体 / 磁化 / 磁気抵抗 / GdNiSn / 磁気相転移 |
Research Abstract |
CeNiSnは当初近藤半導体として注目されたが、最近の結晶純良化技術により金属的であることが示された物質である。このことはしかし、なぜ極微量の不純物の存在で金属から半導体になるのか、強相関物質の磁気散乱による抵抗と残留抵抗を今までのように単純に扱って良いのか?というような興味ある新たな問題を提起した。この事を基に、単にフェルミ準位と磁気準位が近く伝導バンドとの相互作用の強いCeNiSnだけでなく、同型のRNiSn型の一連の結晶についても磁気相転移に伴う電磁気的性質、特に磁気モーメントと磁気抵抗との関係に重点をおいて系統的に性質を明らかにすることが重要ではないかと思われ本研究が計画された。実験は多彩な磁気相転移をするTbNiSnとそれとは対照的に単純な磁化過程をしめすGdiSnを中心に行われ実験的に次の結果を得た。1)磁気抵抗は必ずしも磁気モーメントの大きさにに比例せず時には、磁化が増加しても磁気抵抗は大きく減少する。2)しかし磁気相転移とはきわめて密接に関係しており、各磁気相の出現消滅に伴って磁気抵抗はドラステイックに出現・消滅をする。3)磁化過程の温度変化が小さいのに磁気抵抗は大きな磁気抵抗変化をする。4)GdNiSnでは、ごく小さな磁化変化しかしない磁場誘起相転移に対しても大きな磁気抵抗変化を生じる。これらの実験の厳密な理論をバック押した解析は今の所行えないが、それほど厳密ではない(しかし物理的イメージの描きやすい)-電子近似の磁気散乱公式をもとにした、不純物問題の公式を使って解析すると磁気モーメントそのものというより磁気相の安定性に関係して磁気抵抗が大きく寄与し、また磁気相によっては不純物による残留抵抗にも大きな影響を与えているかも知れないという結果となった。これらの問題の本当の解決のためには出来るだけ早い厳密な理論的背景の確立が要求される。
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Report
(1 results)
Research Products
(6 results)