Project/Area Number |
08223228
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Osaka Prefecture University |
Principal Investigator |
奥田 喜一 大阪府立大学, 工学部, 教授 (50028205)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
川又 修一 大阪府立大学, 工学部, 助手 (50211868)
野口 悟 大阪府立大学, 工学部, 講師 (70180718)
石田 武和 大阪府立大学, 工学部, 助教授 (00159732)
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Project Period (FY) |
1996
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1996)
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Budget Amount *help |
¥1,500,000 (Direct Cost: ¥1,500,000)
Fiscal Year 1996: ¥1,500,000 (Direct Cost: ¥1,500,000)
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Keywords | 重い電子系化合物 / 強相関物理 / 3元半電子系化合物 |
Research Abstract |
Ce-T-Si系三元化合物における新物質探索の過程で、頻繁に現れるCeSi二元化合物はこれまで構造は確定されているものの、単結晶化はなされていなかったので、本年度はこの物質を取り上げ単結晶化に成功した。トリアーク炉で原料元素を1:1に溶融し、チョクラルスキー法で作成されたもので、直径3〜5mm、長さ30mm、成長方向はほぼb軸である。単結晶軸はラウエ写真法で決定し、比熱および各軸方向について、帯磁率、磁化、電気抵性短距離秩序によると思われる幅広い山と5.9Kに反強磁性転移による鋭いλ型ピークが現れる。エントロピーの計算の結果、低温の反強磁性秩序で失われるエントロピーはほぼRln2となり基底二重項を示唆している。高温帯磁率はキュリーワイス則に従い、有効磁化は自由イオン値に近く、Ceの価数が3価であることを示している。b軸帯磁率は5.9Kに鋭い大きなピークを示し、a,c軸はこれに比べて小さくb軸が主軸であること示している。磁化測定の結果、b軸は4.2K、0.5Tにメタ磁性転移を示し、1.6μ_B/Ceの飽和モーメントを示す。これに対しa、c軸については低磁場ではほぼ直線的に増加し、3T以上でブリリュアン関数的に飽和していく、飽和モーメントは約1μ_B/Ceである。電気抵抗は温度下降に従って直線的に減少し30K以下急速に減少する。各軸方向の相対的な大きさは帯磁率同様一軸的でb軸方向が最も伝導度が大きい。さらに、反強磁性秩序状態において、大きな負の磁気抵抗が観測され、b軸方向については8Tで40%の減少率に達する。この減少率はメタ磁性転移による磁化の増加に対応しており磁化mの4乗に比例する。このことは大きなスピン揺動効果が電気抵抗に含まれていることを示唆する。
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Report
(1 results)
Research Products
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