Project/Area Number |
08226209
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Yamagata University |
Principal Investigator |
香田 智則 山形大学, 工学部, 助手 (60261715)
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Project Period (FY) |
1996
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1996)
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Budget Amount *help |
¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 1996: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
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Keywords | キラルスメクチック液晶 / 反強誘電性液晶 / 強誘電性液晶 / 逐次相転移 |
Research Abstract |
強誘電相であるスメクチックC^★相を経て,反強誘電相のスメクチックC^★_A相へ相転移する際に幾つかの中間的な構造を持つ相を示す液晶がある.本研究の目的は,これらの中間相が現れる理由を理論的に解明することである. そのために,分子間力とスメクチック相の構造をある程度仮定して,系のフリーエネルギーを平均場近似で求めた.その際に,分子間力の頭尾非対称性を考慮に入れた.ただし,分子間力の頭尾非対称性というのは,分子の頭と尻尾を区別することができて,分子同士が接近するときに頭同士が近づく場合と尻尾同士が近づく場合とで分子間ポテンシャルに違いが現れることをいう. このフリーエネルギーは層ごとの分子の配向状態を表す秩序変数と温度や密度によって変化する示強変数の関数となっている。与えられた指数変数の下で,フリーエネルギーを最小にする秩序変数の値を数値計算により求めることで,どのような構造が現れるのかを決定できる. これにより,AF相,スメクチックC^★_γ相という中間相の存在を説明することができた.また,分子の頭尾の秩序によって,スメクチックの層構造において,最近接層間相互作用の他に,第二隣接層間の相互作用が誘起されることを示した.頭尾非対称性の程度が変化すると,出現する中間相の種類が変化することも示すことが出来た.隣接する層間の反強誘電的な分子対について,頭と頭が接近する場合がエネルギー的に不安定であることがスメクチックC^★_γ相の出現に寄与する事を示唆することができた.
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Report
(1 results)
Research Products
(1 results)