融液表面からの高速電子の反射率測定による表面価電子分布の研究
Project/Area Number |
08226236
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Meiji University |
Principal Investigator |
市川 禎宏 明治大学, 理工学部, 教授 (60005965)
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Project Period (FY) |
1996
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1996)
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Budget Amount *help |
¥1,700,000 (Direct Cost: ¥1,700,000)
Fiscal Year 1996: ¥1,700,000 (Direct Cost: ¥1,700,000)
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Keywords | 高速電子 / 反射率 / 融液表面 / 液体金属 / 視斜角依存性 / 温度変化 |
Research Abstract |
融液表面には熱的に励起された表面波が存在する。表面波の振幅は温度が上がると共に大きくなるので、その分、密度が気相の値から液相の値に連続的に移り変わる表面層の厚さが増すことになる。この結果、融液表面からの高速電子の反射率の視斜角依存性の測定を行うと、試料温度が高い程視斜角の増大による反射率の減少が著しくなる。それ故、異なった温度での反射率の視斜角依存性の測定から、表面波の性質を調べることが出来る。 融液の表面張力や粘性係数は温度の上昇と共に小さくなる。このため、融点から離れた高温での反射率測定では、周囲からの機械的振動が試料に伝わって試料表面に巨視的な波長の波が立ち易くなる。波が励起されると、視斜角が曖昧になるだけでなく、反射強度も時間的に変動するので、反射強度測定の重大な障害となる。 実験室における外的な機械的振動の主要なものは、他の実験装置で使用しているロータリーポンプ等によって引き起こされた床振動である。そこで反射率測定装置架台に4基の除振機構を取り付け、装置全体を圧空で実験室床から浮かせることにより床振動が試料に伝わるのを防いだ。更に試料を支えるマニピュレータの回転軸シャフトを剛性の高いものに変え、低周波の外的振動に試料部が共振しないようにした。右の図は測定結果である。装置の改良のおかげで、融点より100℃も高い温度で測定を行うことが出来た。
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Report
(1 results)
Research Products
(2 results)