不規則性のある超伝導-モット絶縁体量子相転移のスケーリングによる普遍性の実施
Project/Area Number |
08227202
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
丹田 聡 北海道大学, 工学部, 助教授 (80217215)
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Project Period (FY) |
1996
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1996)
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Budget Amount *help |
¥1,500,000 (Direct Cost: ¥1,500,000)
Fiscal Year 1996: ¥1,500,000 (Direct Cost: ¥1,500,000)
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Keywords | 超伝導-絶縁体転移 / 量子相転移 / ボ-ス・グラス / モビリティエッジ |
Research Abstract |
銅酸化物超伝導体の特徴として,伝導面であるCuO_2面とキャリアを供給するブロック層が積層した構造になっていることがあげられる.そのため,キャリアを供給しているブロック層の組成を変化させることでCuO_2面自体の組成を変化させることなくCuO_2面のキャリア濃度を制御することが可能である.そこで,本研究は電子相関の強い2次元電子系において金属・絶縁体転移が存在するか否かを調べることを目的として,キャリア濃度を制御した銅酸化物Bi_<2+x>Sr_<2-x>CuO_y単結晶を用いてコンダクタンスとホールさん係数の温度依存性を測定した.実験の結果,以下のことがわかった.試料のキャリア濃度に応じて、コンダクタンスの温度依存性は可変領域ホッピング型(キャリア濃度が小)から温度の対数に比例(キャリア濃度が大)と移り変わった.コンダクタンスが低温において温度の対数に比例する結果を与えるモデルとしてはアンダーソン局在の弱局在,近藤効果,電子間相互作用が知られている.しかし、コンダクタンスに加えてホール係数の温度依存性,磁気抵抗効果,非線形伝導の測定結果を詳細に検討したところ,その3者のいずれでも説明ができないことを示した. さらに,2次元系で初めてモビリティエッジの存在する系であることをホール係数の測定結果より明らかにした.つまり,下部臨海次元が2次元ではないことを明らかにした.これは,2次元系では超伝導・絶縁体転移,量子ホール液体・絶縁体転移に次ぐ第3の量子相転移の示唆するものであり,非常に重要な結果であることを意味する.
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Report
(1 results)
Research Products
(3 results)