Project/Area Number |
08228222
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Nihon University |
Principal Investigator |
山中 建生 日本大学, 理工学部, 教授 (40028113)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
庄子 和夫 日本大学, 理工学部, 助手 (50267019)
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Project Period (FY) |
1996
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1996)
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Budget Amount *help |
¥1,400,000 (Direct Cost: ¥1,400,000)
Fiscal Year 1996: ¥1,400,000 (Direct Cost: ¥1,400,000)
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Keywords | 地球表層 / 風化 / バイオミネラリゼーション / 硫酸還元菌 / 硫黄酸化細菌 / 好酸性鉄酸化細菌 / 土地の盤膨れ / パイライト |
Research Abstract |
地球表層の変化は、単なる風化だけでなく微生物の関与するバイオミネラリゼーションによっても起こる。バイオミネラリゼーションは数種類の微生物の協調作用によって起こることが示唆されている。たとえば、硫化鉄(のうちのパイライト)を比較的多く含む地方で住宅の被害をもたらしている盤膨れは、硫酸還元菌が生成した硫化水素を硫黄酸化細菌が酸化して硫酸を生じ、その結果土壌のpHが低下して好酸性鉄酸化細菌の活動を引き起こして硫酸イオンが大量に生産され、結果として、硫酸カルシウムやジャロサイトが生じて引き起こされることが予想されている。本研究は、この予想を実験的に証明するために行った。まず、地盤膨れのある地方の土壌を硫化ナトリウム(硫化水素の代り)を加えた硫黄酸化細菌用の培地に入れて振とう培養してpHの低下することでその土壌中に硫黄酸化細菌が生息していることを確認した。次に、好酸性鉄酸化細菌を培養する培地に上記の土壌を加えて振とう培養して2価鉄が3価鉄に酸化されることでこの土壌中にこの細菌が生息することを確認した。さらに、硫黄酸化細菌用培地(pH7)にパイライトと硫化ナトリウムを加え、これにこの土壌を加えて培養すると、鉄イオンがどんどん増加して(ということは硫酸イオンも増加して)pHが低下しパイラトが酸化されていることが分かった。つまり、盤膨れを起こすところの土壌中には、硫黄酸化細菌と好酸性鉄酸化細菌が生息していて、pH中性の培地に硫化物とパイライトを加えてやればpHが低下して硫酸イオンが増加することがわかった。実験では硫化ナトリウムを加えたが、自然界では硫酸還元菌の生成する硫化水素が供給されるので、本研究により、硫化水素の供給があれば、好酸性鉄酸化細菌の作用で硫酸イオンの増加が起こるということが証明されたことになる。
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Report
(1 results)
Research Products
(1 results)