真核生物間の細胞内共生の実験的解析-地球共生系の推進力
Project/Area Number |
08228224
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Okazaki National Research Institutes |
Principal Investigator |
三室 守 岡崎国立共同研究機構, 基礎生物学研究所, 助教授 (40142004)
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Project Period (FY) |
1996
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1996)
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Budget Amount *help |
¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
Fiscal Year 1996: ¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
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Keywords | 細胞内共生 / 渦鞭毛藻 / 進化 / レクチン |
Research Abstract |
地球と生命の共進化を推進した生物の多様性の発展を理解するために,多くの共生種が存在する渦鞭毛藻を用いて、真核藻類間での細胞内共生を実験室で再現する系を構築することを試みた。 文献から共生成立に種特異性があることが示唆されているので、細胞表面の認識過程に特異性があることを想定し、認識機構としてもっとも普遍的なレクチン、およびその受容体活性の検出を約12種の渦鞭毛藻について行なった。その結果、渦鞭毛藻はレクチン、受容体のいずれかを必ず持つこと、様々な糖、糖蛋白質との競合実験から、渦鞭毛藻のレクチンは高等植物型ではなく紅藻のそれに近縁であること、を見いだした。 ところが、これらの活性は共生関係が知られていない藍色細菌ではまったく検出されず、また珪藻でも見られなかった。これらの事実は、レクチン、およびその受容体活性と共生成立とのパラレルズムという点から注目された。 分類学的には異種とされている2種の渦鞭毛藻を試験管内で混合すると、ある特定の種の場合、やがて細胞間の接触があり、1時間程度で細胞融合が終わる。この過程を顕微鏡下でのビデオ撮影に成功した。これは細胞内共生過程を実験室で再現できる可能性の高い実験例であり、現在この過程を詳細に検討中である。
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Report
(1 results)
Research Products
(2 results)