• Search Research Projects
  • Search Researchers
  • How to Use
  1. Back to previous page

高速注入イオンダイナミックスのイオン導電性酸化物構造依存性

Research Project

Project/Area Number 08229227
Research Category

Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas

Allocation TypeSingle-year Grants
Research InstitutionNagoya University

Principal Investigator

松波 紀明  名古屋大学, 工学部, 助教授 (70109304)

Project Period (FY) 1996
Project Status Completed (Fiscal Year 1996)
Budget Amount *help
¥1,800,000 (Direct Cost: ¥1,800,000)
Fiscal Year 1996: ¥1,800,000 (Direct Cost: ¥1,800,000)
Keywords高速重水素イオン / 異常透過 / プロトン導電性酸化物 / 熱的非平衡効果 / イオンビーム分析法 / 粒界
Research Abstract

種々のペロブスカイト型酸化物焼結体(粒径約20μm)に高速重水素イオンを注入した時、注入重水素の一部が厚さ0.3mm程度の試料中を透過し試料裏面[試料を裏返した部分]に達していること(異常透過)を観測した。本研究では、ペロブスカイト型酸化物を主として、異常透過に対する粒界及び試料中の水分の影響、さらにパイロクロア型プロトン導電性酸化物中の異常透過の有無を調べ、以下の結果を得た。
厚さ0.25mmのSrTi_<0.97>Sc_<0.03>O_3-α単結晶試料に100KeVD^+イオンを室温にて試料に垂直に10^<18>/cm^2注入した後、D(^3He、He)pイオンビーム核反応より放出されるpのエネルギー分布から重水素濃度分布を求めた。この結果、単結晶試料においても重水素の異常透過が観測された。従って異常透過に対する粒界の影響は小さいと言える。Heイオンビーム反跳水素検出法を用い、試料中の水分に含まれる水素濃度を求めた、乾燥処理により水素濃度は数10%から数%に減少したが、異常透過と水素濃度の直接的な相関は見られなかった。水素が必ずしも水分として存在しないことも考えられる。さらに、パイロクロア型プロトン導電性酸化物のLa_2Zr_2O_7(10%Y)(厚さ約0.4mm)においては高速注入重水素の異常透過は認められなかった。重水素異常透過のイオン導電性酸化物構造依存性に関する十分な知見は得られなかったが、重水素の異常透過の度合(注入量に対する透過重水素量の比)と高温でのプロトン移動度との関連性が見られた。これは試料温度が室温付近にもかかわらずイオン注入時にはあたかも高温状態にあることを示唆する。

Report

(1 results)
  • 1996 Annual Research Report

URL: 

Published: 1996-04-01   Modified: 2016-04-21  

Information User Guide FAQ News Terms of Use Attribution of KAKENHI

Powered by NII kakenhi