Project/Area Number |
08229229
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Nagoya Institute of Technology |
Principal Investigator |
阿部 良弘 名古屋工業大学, 工学部, 教授 (90024223)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
春日 敏宏 名古屋工業大学, 工学部, 助手 (30233729)
細野 秀雄 東京工業大学, 応用セラミック研究所, 助教授 (30157028)
野上 正行 名古屋工業大学, 工学部, 教授 (90198573)
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Project Period (FY) |
1996
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1996)
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Budget Amount *help |
¥2,100,000 (Direct Cost: ¥2,100,000)
Fiscal Year 1996: ¥2,100,000 (Direct Cost: ¥2,100,000)
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Keywords | プロトン伝導 / ガラス / 電気伝導 / リン酸塩 / ゾル-ゲル |
Research Abstract |
プロトンを荷電担体として、かつ、その移動度の大きいガラス膜が開発されれば、水素ガスセンサーや酸水素燃料電池など、クリーンエネルギー分野での幅広い応用が期待でき、その開発のニーズは極めて高い。ガラス中のプロトン濃度を高めることで電気伝導度を高くすることができると予測できたので、本研究では、ゾル-ゲル法やプロトン注入法を用いて、プロトン濃度が高く、かつ、強度や化学安定性に優れた高プロトン伝導性ガラスを開発すべく、P_2O_5-ZrO_2にSiO_2を導入した三成分系についてガラス組成の決定と作成方法の検討を行った。 P_2O_5、Zr(OC_3H_7)_4及びSi(OC_2H_5)_4を原料にして作成したゲルの中で、5ZrO_2・5P_2O_5・90SiO_2や100SiO_2組成のものは800℃以上の温度で加熱しても、亀裂が入らず、かつ化学安定性に優れたガラスになった。乾燥しただけのゲルの30℃での電導度は〜5x10^<-7>S/cmであった。一方、高温で加熱したものでは、100SiO_2組成では、温度の上昇とともに電導度は低くなったのに対し、5ZrO_2・5P_2O_5・90SiO_2組成のものは、200℃で電導度は10^<-3>S/cm程度にまで上昇し、加熱していないものにくらべて、著しく高くなっていた。このように高い電導度は、800℃までの温度で加熱したものでも保たれていた。 作成したガラスのプロトン伝導はXOH(XはPやSiなど)結合からのプロトンの解離とガラス内での移動によって決められ、水素結合性の大きいPOHの導入と、ガラス中に存在する数nm程度の気孔に吸着した水によってプロトンの移動が容易になり、高い電導度が得られたと結論できた。
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Report
(1 results)
Research Products
(6 results)