Project/Area Number |
08230207
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
干鯛 眞信 東京大学, 工学系研究科, 教授 (60011011)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
溝部 裕司 東京大学, 生産技術研究所, 助教授 (40175609)
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Project Period (FY) |
1996
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1996)
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Budget Amount *help |
¥2,100,000 (Direct Cost: ¥2,100,000)
Fiscal Year 1996: ¥2,100,000 (Direct Cost: ¥2,100,000)
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Keywords | スルフィドクラスター / ヒドロスルフィド錯体 / ロジウム / イリジウム / 混合金属三核クラスター / 混合金属五核クラスター |
Research Abstract |
分子性金属クラスターは多彩な構造を有し、特異な反応性や物性を示すことが期待される。本研究ではカルコゲン元素を骨格に含む遷移金属クラスターの新規な合成、構造の決定とその多核サイトの反応性の解明を目的に、以下の検討を行った。 まず、昨年度合成に成功したヒドロスルフィド架橋Ru錯体[Cp^*RuCl(μ-SH)_2RuCp^*Cl](1)に加え、ヒドロスルフィド架橋Ir,Rh錯体[Cp^*MCl(μ-SH)_2MCp^*Cl](2:M=Ir;3:M=Rh)を新たに合成し、これらを用いた混合金属スルフィドクラスターの合成を検討した。その結果1からはRu_2Pd_2S_2骨格を持つ4核クラスター[Cp^*_2Ru_2Pd_2(μ_3-S)_2Cl(PPh_3)_2]Cl、Ru_3S_2骨格を持つ3核クラスター[Cp^*_2Ru_3(μ_3-S)_2HCl(PPh_3)_2]を新たに合成し、構造を明らかにした。一方、2からはIr_2MS_2(M=Fe,Ru,Rh,Ni,Pd,Pt)骨格と持つ3核クラスターとして[Cp^*_2Ir_2Fe(μ_3-S)_2Cl_2]、[Cp^*_2Ir_2Ru(μ_3-S)_2Cl_2(PPh_3)]、[Cp^*_2Ir_2Rh(μ_3-S)_2(PPh_3)_2][BPh_4]など、またIr_4MS_4(M=Fe,Co,Ni)骨格を持つ5核クラスターとして[Cp^*_4Ir_4Fe(μ_3-S)_4][BPh_4]_2[Cp^*_4Ir_4Co(μ_3-S)_4][CoCl_3(NCMe)]_2[Cp^*_4Ir_4Ni(μ_3-S)_4][NiCl_4]が得られ、その多くは分子構造を決定することができた。特にFe,Co,Niの5核錯体は78,79,80eの電子構造に対応して分子構造が変化している点で興味深く、またそれらの1電子還元型クラスターについても合成と構造解析に成功している。このほか、Mo_2S_4(S_2CNMe_2)_2と[RhCl(COD)]_2の反応からはMo_2Rh_2S_4キュバン型クラスター[Mo_2Rh_2S_4(S_2CNMe_2)_2(COD)_2]が得られた。これらの一連のクラスターは新規な貴金属スルフィド骨格を有しており、物性、触媒活性などの面で展開が期待できる。
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Report
(1 results)
Research Products
(6 results)