Project/Area Number |
08230218
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
百瀬 孝昌 京都大学, 大学院・理学研究科, 助教授 (10200354)
|
Project Period (FY) |
1996
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 1996)
|
Budget Amount *help |
¥2,800,000 (Direct Cost: ¥2,800,000)
Fiscal Year 1996: ¥2,800,000 (Direct Cost: ¥2,800,000)
|
Keywords | クラスター / メタン / 固体水素 / 量子固体 / 分子間相互作用 / 固体内反応 |
Research Abstract |
本研究では固体パラ水素内に捕捉した分子クラスターの構造、電子状態、光誘起クラスター内反応過程を、高分解能分光法の手法により解明することをめざした。固体水素中では、0.001cm^<-1>より高い分解能で捕捉されている分子の振動・回転分光ができることが最近の研究から明らかになっている。本研究では固体パラ水素のこの性質を最大限に活用し、高分解能レーザー分光法により極低温固体中のクラスターの構造やクラスター内分子間相互作用の研究およびクラスターの関与する光化学反応の研究を進めた。本研究の成果としては、固体水素内に捕捉したメタンの高分解能分光の解析の結果、メタンと水素分子のクラスターの相互作用に関する定量的な知見が得られた。さらに、メタンのクラスターの振動回転遷移が複雑なスペクトル構造をもつことが明らかとなり、その解析から気相では生成が非常に困難なメタンクラスターに関する情報が得られると期待される。一方、固体水素中に捕捉したヨウ化メチルなどの分子及びそのクラスターの光解離過程では、それらの反応過程が単独の分子の場合とクラスターの場合とで大きく異なることがわかった。今後は、これらの研究をさらに発展させ、紫外光あるいは放射線照射などでクラスターを活性化させたときに起こる反応について、生成物の反応過程を動力学的分光法により解明し、励起されたクラスターや反応中間体の寿命などの動的過程を明らかにしていく予定である。
|
Report
(1 results)
Research Products
(6 results)