Project/Area Number |
08230224
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
笠井 俊夫 大阪大学, 大学院・理学研究科, 教授 (20152613)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
岡田 美智雄 大阪大学, 大学院・理学研究科, 助手 (30281116)
蔡 徳七 大阪大学, 大学院・理学研究科, 助手 (20273732)
大山 浩 大阪大学, 大学院・理学研究科, 助教授 (60192522)
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Project Period (FY) |
1996 – 1997
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1996)
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Budget Amount *help |
¥2,300,000 (Direct Cost: ¥2,300,000)
Fiscal Year 1996: ¥2,300,000 (Direct Cost: ¥2,300,000)
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Keywords | 配向分子線 / サンドイッチクラスター / 立体効果 / 立体ダイナミクス / レーザー蒸発法 / 電気双極子モーメント / 六極電場 / 集束曲線 |
Research Abstract |
[1]レーザー蒸発ビーム発生源の改造 ベンゼンやHeキャリヤ-ガスのガス溜圧条件を系統的に変化させてM_n(C_6H_6)_mクラスターを生成し、六極電場法によるクラスター構造選別を行いながらリフレクトロン質量分析法によりピーク強度の変化を観測することで、クラスター構造とレーザー蒸発における生成過程の解明を行うが、そのためにはHeガス溜圧を少なくとも10気圧以上に変化させる必要がある。現有のパルスビーム・ノズル室はチャンバー容積が約50dm^3と10気圧まで上げるには不十分であるため、今回チャンバー容積を80dm^3増やし130dm^3とした。 [2]六極電場法による(HCl)2および(DCl)2水素結合クラスター双極子モーメントの決定 HClやHF二量体水素結合クラスターは分子内プロトン交換に相当するトンネル運動をピコ秒オーダーで行っているが、IR分光などの分光学的測定は軽い原子の位置に敏感でないのでクラスター構造の決定は難しい。今回、HClとDCl二量体クラスターを六極電場で構造選別を行い、水素原子のトンネル運動のダイナミクスについて考察を行った。 (HCl)_2および(DCl)_2のクラスターを試料気体の超音速噴流中で生成させ、このビーム中からシュタルク効果により二量体クラスターのサイズと構造を選別した。60cmと210cm長の六極電場を用いて、HCl、DCl二量体の集束曲線を測定し、この曲線を1次及び2次のシュタルク効果を考慮して計算機シミュレーションを行った。その結果、HCl二量体の双極子モーメントは1.5Dであることが初めて実験的に決定できた。また、DCl二量体の集束曲線は、HとDの違いによるトンネル運動速度の相違を示し、さらにトンネル運動を伴わない異性核塩素の二量体であることがわかった。
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