Project/Area Number |
08231207
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Yamagata University |
Principal Investigator |
折原 勝男 山形大学, 工学部, 助教授 (90007021)
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Project Period (FY) |
1996
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1996)
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Budget Amount *help |
¥2,200,000 (Direct Cost: ¥2,200,000)
Fiscal Year 1996: ¥2,200,000 (Direct Cost: ¥2,200,000)
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Keywords | 有機 / 無機超格子 / 自己組織化 / 原子移動法 / 自己秩序化能 / 多源蒸着法 / 高温超電導体 / エキシトン機構 / 超電導前ぶれ現象 |
Research Abstract |
1.経緯と目的 無機超格子の量子サイズ効果に加えて、π電子〜自由電子の相互作用に基づく新物性発現も期待して、約10年前から有機・無機超格子の研究をしてきた。この中でGinzburgの高温超伝導モデルを意識して作ったAl_2O_3/Al/メロシアニン色素アルキル誘導体(MD)の三層膜について、超伝導の前触れかと思われる現象を見出だした。ただしこの試料は、金属蒸着の際に有機分子層を傷めるので有機無機界面が粗い。本研究はこの問題の解決と上の現象の精密な追求を目的に行なった。 2。成果 イ。一般的な両親媒性分子と金属の二源蒸着膜が、有機無機の積層超格子を自己組織化した。なお、この方法は1988年に申請者等がその可能性を示していたものである。 ロ。蒸着ステアリン酸分子膜やMDのLB膜などを高分子個体電解質膜上に積層して、電解質中の金属イオンが分子膜中に拡散し、このとき分子配列規則性のいっそうの向上を伴って、有機・無機積層超格子を自己組織化することを確かめた。 上の成果は有機と無機の双方について、数種類ずつの組合せで成功しているので、層間化合物系の超格子では得られにくい「構成物質種フリー」の有機無機超格子の作成に道を開いたといえる。 これらの成果を生かしつつ、現在、前述のGinzburg高温超伝導モデルの検証実験をすすめている。
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