細胞外マトリックス各成分から再構成した超分子構造体
Project/Area Number |
08231213
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
林 利彦 東京大学, 大学院・総合文化研究科, 教授 (60090528)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
今村 保忠 東京大学, 大学院・総合文化研究科, 助手 (40201339)
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Project Period (FY) |
1996
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1996)
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Budget Amount *help |
¥1,500,000 (Direct Cost: ¥1,500,000)
Fiscal Year 1996: ¥1,500,000 (Direct Cost: ¥1,500,000)
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Keywords | V型コラーゲン / IV型コラーゲン / コラーゲン会合体超構造 / コラーゲンゲル / 水和 / コラーゲン細線維 / 網目構造 / 基底膜 |
Research Abstract |
コラーゲンタンパク質ファミリーに共通するコラーゲンらせん構造がコラーゲンに共通する性質・機能にどのように関係するか。多様なコラーゲンタンパク質分子の違いはこれまで非コラーゲンらせんドメインに焦点があてられてきたが、コラーゲンらせん構造そのものに分子種による特異性があるのか、あるとしたら、どのような構造に由来するのか。これらの問題の解明に生体組織(ウシレンズカプセル、ヒト胎盤、ウシ角膜など)からIV型コラーゲンおよびV型コラーゲンの単離し、単離したコラーゲンを種々の温度、pH、イオン濃度などの下に置き、超構造の再生に必要な条件を検討した。さらに再構成された超構造の特徴を解明した。ウシレンズカプセルから抽出したIV型コラーゲンを2Mグアニジン塩酸プラス10mMジチオスレイトール(DTT)中、4℃、あるいは、リン酸緩衝液,pH7.3,に0.15M NaClを加え、4℃あるいは28℃にてゲルが形成された。ゲルは網目状構造を示し、分岐間の平均距離は15nmで、マウス膵臓の基底膜構造の網目構造と類似していた。V型コラーゲンをリン酸緩衝液、pH7.4,中で形成された会合体を電顕にて観察し、α3(V)を含むV型コラーゲン亜型も67nmの横紋構造を有し、横紋周期より細い線維を形成しうることが判明した。これらの結果を以下の仮説にまとめた。I型コラーゲン、IV型コラーゲン、V型コラーゲン中のコラーゲンらせんドメインが有する構造的・機能的特徴で共通性なことはコラーゲンらせんは低温で水和が大で、37℃など温度をあげるとサイドバイサイドに並んで会合する。IV型コラーゲンらせんにはらせんの乱れがあるため、らせんに折れ曲がりがあるため、会合体構造は網目構造になり、I型コラーゲン、V型コラーゲンの会合体は線維状になる。
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Report
(1 results)
Research Products
(19 results)