有機分子超構造の転写による強誘電性ペロブスカイト型酸化物のパタ-ニング
Project/Area Number |
08231239
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
八尾 健 京都大学, エネルギー科学研究科, 教授 (50115953)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
内本 喜晴 京都大学, エネルギー科学研究科, 助教授 (50193909)
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Project Period (FY) |
1996
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1996)
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Budget Amount *help |
¥1,700,000 (Direct Cost: ¥1,700,000)
Fiscal Year 1996: ¥1,700,000 (Direct Cost: ¥1,700,000)
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Keywords | ペロブスカイト型酸化物 / パタ-ニング / 有機分子構造 / 水溶液 / 結晶成長 |
Research Abstract |
近年、高い誘電率を持つ無機酸化物結晶薄膜を用いた揮発性メモリや強誘電体メモリの研究が活発に進められている。我々は最近、高誘電率無機酸化物結晶を水溶液から合成することに成功し、この手法を応用して、水溶液中で誘電体結晶薄膜を分子操作を用いてパタ-ニングすることにより、高度に集積した誘電体メモリの作製が可能になると考えるに至った。本研究では、水溶液からの酸化物結晶生成機構の解析を行い、続いて、結晶の核形成並びに核成長に対する種々の有機分子の影響をその分子構造に対して系統的に調べ、薄膜形成の条件を明らかにする。特に、高い誘電率を有するSrTiO_3の水溶液からの合成並びにZrTiO_4の水溶液からの合成とその基板選択性についての研究を行った。 固相反応によりSrTiO_3、ZrTiO_4を作製し、これを細かく粉砕したものを原料として用いた。原料粉末をフッ化水素酸溶液に加え、所定温度で溶解した。この溶液にフッ化物イオンと安定な錯体を形成するホウ酸を加えた後、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレンスルフォン(PES)、ポリメチルメタアクリレート(PMMA)及びポリテトラフルオロエチレン(PTFE)基板を浸漬し、6日間保持した。保持後に基板を取り出し、蒸留水洗浄、室温で乾燥後、基板表面をXRD、SEM、EPMAで分析した。 XRD測定より、PET、PES及びPMMAの各基板表面には、ZrTiO_4の生成が確認されたのに対し、PTFE基板には、ZrTiO_4の生成が認められなかった。PTFEは疎水性が大きく結晶核生成が阻害されると考えられる。結晶生成に対する基板選択性が明確に示された。本研究により、表面状態の異なる有機分子の超構造を転写した無機誘電体結晶薄膜作成の指針が得られた。
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Report
(1 results)
Research Products
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