Project/Area Number |
08231240
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
磯田 正二 京都大学, 化学研究所, 助教授 (00168288)
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Project Period (FY) |
1996
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1996)
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Budget Amount *help |
¥1,600,000 (Direct Cost: ¥1,600,000)
Fiscal Year 1996: ¥1,600,000 (Direct Cost: ¥1,600,000)
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Keywords | 有機超薄膜 / 選択的結晶成長 / エピタキシ- / 分子カラム / 分子ピクセル |
Research Abstract |
物理的化学的な修飾による有機薄膜の構造改変を行い新規な構造を創製することが本研究での目標であり、電子線によるナノメーターオーダーでの分子メモリー作成を試みることや、その他の方法によるミクロな構造改変の可能性を探ることにある。8年度は、グリオキシム分子による薄膜作成とその微細加工への可能性を調べた。金属グリオキシム錯体には様々な金属原子を配位した錯体があるが、特にPt,Ni,Pdを配位したものは一次元的鎖構造をとり、金属間相互作用により可視部に大きく現れるd-p遷移が特徴的である。逆にこの金属間距離を制御することで光学的な特性を制御できる。例えば、置換基の導入により金属間隔を調製できることが知られている。 本研究では薄膜作成における白金グリオシキム錯体での金属間距離の変化(構造変化)と可視部での光吸収スペクトルの変化の相関を中心に研究し、1)電子線微細加工のための分子ピクセル基板の作成の可能性、2)熱的な刺激による構造改変を行う可能性、3)微細加工有機基板への他種分子の蒸着による選択的結晶成長の可能性、について検討した。 白金グリオキシム錯体を様々な基板上に蒸着し、一次元的な分子カラムを基板に垂直に形成する条件を探索した。その結果、一般的には、高温基板上への蒸着で分子カラムは基板に垂直に成長し、この分子カラムを電子線描画の分子ピクセルとして使用できる事を明らかにした。その他に蒸着速度による構造変化・基板に依存した分子配向性・ヨウ素の吸着と脱離による変化・選択的結晶成長の項目について具体的な研究を進め、分子操作の可能性を探った。
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