Project/Area Number |
08231247
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
増原 宏 大阪大学, 工学部, 教授 (60029551)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
笹木 敬司 大阪大学, 工学部, 助手 (00183822)
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Project Period (FY) |
1996
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1996)
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Budget Amount *help |
¥1,800,000 (Direct Cost: ¥1,800,000)
Fiscal Year 1996: ¥1,800,000 (Direct Cost: ¥1,800,000)
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Keywords | 放射圧 / レーザートラッピング / 顕微蛍光分光 / ミセル / 液晶 / 高分子 / 近赤外レーザー光 / 微粒子 |
Research Abstract |
光の放射圧は力としては弱いが、マイクロメートルからナノメートルの高分子や超分子を動かすことができる。この力を使った新しい分子集合体の形成や反応の制御の研究を行っている。本年度は以下の成果を得た。(1)高分子を集めて単一微粒子を作る。ポリ(N-イソプロピルアクリルアミド)の水溶液はpH、温度などの外部刺激により相転移を示す。我々は顕微鏡下に1064nmの近赤外光を集光照射し、放射圧により焦点付近に大きい単一の真球を形成することに成功した。(2)ミセルを集め単一液滴を作る。ドデシル硫酸ナトリウム水溶液にキシレン、1-ペンタノールを加え調整することにより、100nm以下の安定な膨潤ミセルを形成することができる。このミセルの平均分極率は水の分極率よりも大きいので、顕微鏡下に絞り込んだ近赤外光の放射圧に引き寄せられ、凝集し、さらに融合していることを示した。(3)液晶の欠陥を自在に制御する。液晶薄膜を偏光顕微鏡を用いて観察すると、欠陥の中心となる特異点周辺で液晶分子の配向変化により生じるシュリーレン構造が観測される。この特異点は集光スポットに引き寄せられ、ビームを走査することにより自由自在にマニピュレーションすることができた。さらに、特異点を捕捉したままビームを走査して、対となった特異点まで動かすことにより、2つの特異点を融合し消滅させることができた。
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