リン酸基を有する生体分子の金属酸化物基板上での配向集積化と超構造形成への展開
Project/Area Number |
08231252
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Okayama University |
Principal Investigator |
篠原 寛明 岡山大学, 工学部, 助教授 (60178887)
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Project Period (FY) |
1996
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1996)
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Budget Amount *help |
¥1,900,000 (Direct Cost: ¥1,900,000)
Fiscal Year 1996: ¥1,900,000 (Direct Cost: ¥1,900,000)
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Keywords | 生体リン酸基化合物 / 酸化チタン / 配向集積化 / 界面電子移動 / 電気化学触媒機能 / 混合集積 |
Research Abstract |
本研究では、TiO_2電極表面におけるフラビン補酵素の配向吸着と電子移動機能の検討を足掛かりに、種々のリン酸基を有する生体分子素構造の金属酸化物表面における配向集積化の可能性を明らかにし、機能性界面の作製に展開する。さらにこの新規な手法による生体分子の混合集積化や、従来の集積化法と組み合わせた生体分子の積層組織化を試み、金属酸化物との機能ハイブリッドがなされた生体分子系超構造を創製することを目指す。このため本年度は次のように研究を進め成果を得た。 (1)種々の生体リン酸基化合物のTiO_2表面での配向集積化の検討 AMPやNADHなどのリン酸基化合物でもアナタ-ス型表面に高い吸着能を有することを明らかにした。またこれらの生体リン酸基化合物の酸化チタン表面における吸着を拡散反射FT-IRの測定により直接的に確かめることができた。 (2)生体リン酸基化合物のTiO_2表面での混合集積化の検討 本配向集積化法によって2次元組織化を図る際の基礎として、FMNとAMPとの混合吸着集積化について検討を進め、競争的混合吸着が起こることを示した。 (3)アナタ-ス以外の金属酸化物におけるフラビン補酵素の吸着特性の検討 ルチル型TiO_2、SnO_2微粉末などでもフラビン補酵素の吸着特性を検討し比較した結果、アナタ-ス型TiO_2の配向吸着能が高いことが示された。 (4)配向集積化フラビン補酵素の電気化学触媒機能の検討 TiO_2電極上に配向集積されたフラビン補酵素がNADHに対する電気化学触媒酸化機能を有することを明らかにした。この電気化学触媒機能は配向吸着によって発現することが示され、本配向集積化法の有効性が示された。またこの触媒酸化電流はNADHの濃度に依存して増大することからそのアンペロメトリックセンシングへの応用性も示唆された。
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Report
(1 results)
Research Products
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