Project/Area Number |
08231259
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Nagasaki University |
Principal Investigator |
中嶋 直敏 長崎大学, 工学部, 教授 (80136530)
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Project Period (FY) |
1996
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1996)
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Budget Amount *help |
¥1,900,000 (Direct Cost: ¥1,900,000)
Fiscal Year 1996: ¥1,900,000 (Direct Cost: ¥1,900,000)
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Keywords | 分子膜インターフェイス / 電子移動 / 超構造 / ジアリールエテン / 光スイッチング / 二分子膜デバイス / 相転移 / 電極反応 |
Research Abstract |
分子膜/電極界面情報を電気(電気化学)信号に変換するデバイス及び電極上の有機単分子膜、二分子膜を介した電極と溶液中の電気化学活性分子との電子のコミュニケーション及びその制御が可能なデバイスを分子膜インターフェイスと呼ぶ。以下、これらに関する今年度の研究結果をまとめる。 (1)二分子膜電極デバイスの設計と気相系での電気化学 様々な化学構造を持つ人工脂質を素材として用い、くし型アレイ電極を修飾し複素インピーダンスを測定したところ、脂質の化学構造(親水基、スペーサー長、コネクター部)とインピーダンス応答に密接な関係があることがわかった。水晶振動子マイクロバランス法、FTIRなどの測定結果を併せ、これらの相関に対する分子メカニズムを検討したところ、インピーダンス応答は3タイプに分類できることを見出しそれらのメカニズムを解析した。これらの成果は、二分子膜の精緻な組織とその制御に基づく新しい分子機能電極デバイス開発に新たな知見を与える。 (2)マルチモード型分子機能電極の設計、作製 次世代の光メモリ用素材として有力であるフォトクロミック分子、ジアリールエテンに酸化還元基を導入した新規化合物1を含む人工脂質フィルム修飾電極の電気化学応答の光制御に関する二分子膜の相転移の影響について調べた。低温では、紫外光、可視光照射いずれのもとでも明確な電流は観測それないが、高温では、紫外光照射下で明確な酸化還元応答が観測される。この応答は可視光照射により消失した。このフィルムは、紫外光-可視光の交互照射により、着色-青緑色のスペクトル変化(フォトクロミズム)を示す。 以上より、作製した1/人工脂質フィルム電極は、光及び熱(相転移)の2つのモードに応答する電極電子デバイスとして機能することがわかった。
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