Project/Area Number |
08231263
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Osaka Prefecture University |
Principal Investigator |
岡 勝仁 大阪府立大学, 先端科学研究所, 助教授 (70203966)
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Project Period (FY) |
1996
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1996)
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Budget Amount *help |
¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,300,000)
Fiscal Year 1996: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,300,000)
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Keywords | タンパク質 / ポリペプチド / 分子力学計算 / α-ヘリックス / 超二次構造 / β-ストランド / ポリプロリンII構造 / 分子設計 |
Research Abstract |
新しい機能性人工タンパク質の設計の第一歩として、分子機能発現の場を支える基本骨格構造の設計は極めて重要な事と考えられる。このような視点から、α-ヘリックス、β-ストランド、ポリプロリン-II構造等の二次構造から形成される超構造について分子力学計算によるコンホメーション解析を試み、以下に述べる成果を得た。1)2つのα-ヘリックスと2つのβ-ストランドが交互にパッキングした新しい範疇の超二次構造であるαβαβ型バンドル構造をはじめとして、種々のα/β型の超二次構造が安定構造として存在しうること、また、それらはいずれも、単一の硬い超構造ではなく、複数のエネルギー極小構造間を相互転移している柔らかい超構造であること、疎水性交互作用等の側鎖間の相互作用の有無とは独立に、天然のα/β型タンパク質にみられる右巻きのβ-α-β構造様式が安定構造となること、が明らかになった。2)平行と逆平行にβ-ストランドが並ぶ偏平なβ-ヘッリクス型の超二次構造が、既知のβ-シート構造よりも安定なβ-ストランドの新しい超二次構造として存在しうること、また、D-アミノ酸残基よりなるβ-ストランドを導入することにより、L-アミノ酸残基よりなるβ-ストランドのみからなる超二次構造とは全く異なる新しい超二次構造が形成されること、が明らかになった。3)ポリプロリンII構造部分を連結する部分のアミノ酸残基のコンホメーション空間における自由度の違いを反映した種々のポリプロリンII超二次構造が存在すること、さらに、超二次構造の安定性が、ポリプロリンII構造部分の残基数の変化により周期的に変化する傾向が見られること、が明らかになった。4)側鎖原子団の相互作用を考慮したアミノ酸配列設計を行うことにより、既に得ている個々の超二次構造の相対的安定性を制御しうること、また、シスチン間のS-S結合の導入とS-Sループ内のアミノ酸配列設計により、折れ曲がり部分の構造が一意的に制御しうること、が明らかになった。
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