Project/Area Number |
08231267
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Kinki University |
Principal Investigator |
宗像 惠 近畿大学, 理工学部, 教授 (80090942)
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Project Period (FY) |
1996
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1996)
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Budget Amount *help |
¥1,700,000 (Direct Cost: ¥1,700,000)
Fiscal Year 1996: ¥1,700,000 (Direct Cost: ¥1,700,000)
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Keywords | 複合機能 / 結晶振動 / Ag-π錯体 / 伝導性錯体 / 超構造 |
Research Abstract |
(1)光誘導結晶振動Cu(I)錯体ポリマーの合成.cis-1,2-dicyano-1,2-bis(2,4,5-trimethyl-3-thienyl)ethene(cis-L)は可逆的光化学反応(分子内の2個のチエニル基の環化反応と開環反応)を示すことは良く知られている。我々はcis-LのCN基がCu(I)に交互に架橋配位した1次元鎖錯体ポリマー[Cu(cis-L)_2]ClO_4(1)を合成することができた。すなわち、1の橙色結晶は405nmの光の照射により次第に赤色に変化し、この赤色結晶に550nmの光を照射するともとの橙色結晶にもどり、1は可逆的光化学反応を示すことを見いだした。開環/閉環反応によって一次元鎖の結合距離及び2個のチオフェンの2面角が変化するため)、この結晶は光照射により振動すると考えられる)。即ち1は光誘導結晶振動を示す注目すべき化合物である。 (2)伝導性W-type Sandwich超構造Ag(I)錯体の合成.pyrene(pyr)及びperylene(per)に金属が直接配位した全く新しい超構造Ag(I)π錯体[Ag_2(pyr)(ClO_4)](2)と[Ag_2(per)(ClO_4)_2](3)を合成することができた。2はpyr1分子に4コのAgが結合したW-type sandwich錯体からなる一次元ポリマーである。3においてもper1分子に4コのAgが結合したシート構造をとっており、perと金属イオンとのπ結合で2次元につながったW-type sandwich錯体ポリマーである。橙色の3を光照射すると黒色に変化し、伝導性を示した。この黒色化合物はperのカチオン・ラジカルのESRシグナルを与え、ドナー分子のperからAg(I)へ電荷移動が起こったことを示しており。3は光誘導伝導性結晶として注目される。
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