Project/Area Number |
08232101
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Kyoto Institute of Technology |
Principal Investigator |
今村 成一郎 京都工芸繊維大学, 工芸学部, 教授 (00027898)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
橋本 圭司 大阪市立工業研究所, 工業化学課, 研究副主幹
|
Project Period (FY) |
1996
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 1996)
|
Budget Amount *help |
¥2,200,000 (Direct Cost: ¥2,200,000)
Fiscal Year 1996: ¥2,200,000 (Direct Cost: ¥2,200,000)
|
Keywords | N_2O / 分解 / セリア / ジルコニア / Rh / 耐熱性 / 高分散化 / ゼオライト |
Research Abstract |
昨年度の結果から、セリアに坦持したロジウム(Rh)は高い亜酸化窒素(N_2O)分解活性を持つことがわかったが、セリアの耐熱性が悪く800℃以上の焼成で急激に焼結して表面積が低下し、Rhを坦持しても低いN_2O分解活性しか示さなかった。そこで本研究ではジルコニアをセリアと複合させて耐熱性の向上を図った。ジルコニアを添加すると耐熱性は著しく向上し、特にジルコニア30モル%添加では900℃焼成でも20m^2/g以上の表面積を保った。このセリア-ジルコニア複合系にRhを坦持するとその活性はRh-セリア系の最高活性を示す600℃焼成のものと匹敵した。両者の表面上でのRh濃度を比較するとほぼ同じであった。ESCAおよびTEM分析によって、Rhは両者の内部に溶解し、表面にはごく一部しか存在しないが、この表面Rhは極めて高分散しており、原子状でセリアと相互作用しているものと推定された。このような状態のRhが高いN_2O分解活性を持つものであり、ジルコニアの添加は無添加に比べ、より高温での厳しい条件でもその最適状態のセリアを作り出すことが出来るものである。 Rhの原子レベルでの高分散状態を作り出すために、Rhを各種ゼオライトに坦持した。0.1wt%までの坦持ではRhは著しいN_2O分解活性を示した。0.1wt%以下ではRhはゼオライトの空洞内に存在し、それ以上ではRh空洞に入りきれずゼオライト外表面に坦持することが認められた。したがって、Rhを活性化するには原子レベルで孤立分散化することが重要であり、セリアの作用もRhの分散化にあることが改めて明らかにされた。
|