Project/Area Number |
08232242
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | University of Yamanashi |
Principal Investigator |
渡辺 政廣 山梨大学, 工学部, 教授 (00020412)
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Project Period (FY) |
1996
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1996)
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Budget Amount *help |
¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
Fiscal Year 1996: ¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
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Keywords | 高分子電解質 / 燃料電池 / 改質ガス / 一酸化炭素酸化 / ゼオライト / 白金 / ルテニウム / 選択的酸化 |
Research Abstract |
高効率・無公害の小型発電、電気自動車用動力源として、大きな注目を集めている高分子型燃料電池(PEFC)の燃料に改質ガスを用いるためには、ガス中に含まれる一酸化炭素(CO)を、10ppm以下まで低減することが必要不可欠である。本研究では、改質模擬ガス(1%CO、残H_2)中のH_2を殆ど損失することなく、COを高選択的、高反応速度で酸化除去する新触媒、及び100ppmレベルの残留CO共存下でも作動可能な耐CO被毒アノード用合金電極触媒の設計を目的に研究した。本年度は以下の成果を得た。 (1)Pt触媒をイオン交換法で担持した各種ゼオライト触媒を調整し、その分子細孔径とCO選択除去性、反応性との関係を固定床流通反応器を用いて調べた。その結果、通常のPt/Al_2O_3に比べ、著しく高い選択酸化性が得られた。分子孔径の小さいゼオライト触媒ほど選択性が高く、反応性はその逆の依存性を示すことが分かった。選択性、反応性の両観点からモルデナイト担体を選択した。 (2)Pt以外にRu,Pd等の単味触媒をモルデナイト担体(M)に担持し、CO選択酸化性、反応性を調べ、量論比のO_2添加にも関わらずRu/Mが驚異的な100%の選択性を示すと共に、触媒担持量が1/4でも100%COを除去できることを明らかにした。また、触媒安定性についても確認し、実用触媒として、極めて有望であることを明らかにした。 (3)RFスパッタリング装置を用い、Ptベースの種々の薄膜合金触媒を作成し、回転電極法により、反応ガス(100ppmCO,残H_2)中でのアノード触媒性能を調べた。従来のPt-Ruに加え、Pt-Fe,Pt-Ni,Pt-Mo合金と同等の耐CO被毒性の優れた新触媒を見出し、その最適組成を明らかにした。また、その合金化による耐被毒性の発現が、H_2解離吸着のための隣接する対サイトの生成によることを実証した。 (4)水晶振動子にPt、Ruを蒸着し触媒として用いたマイクロバランス(QCM)により、改質模擬ガス(1%CO、残H_2)中でのCO被服率、O_2導入時の酸化反応性を原子レベルで検出し、酸化反応の解析を行った。今後この手法により、触媒設計、反応解析が可能なことを明らかにした。
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