Project/Area Number |
08232260
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Yamaguchi University |
Principal Investigator |
土屋 晋 山口大学, 工学部, 教授 (10016719)
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Project Period (FY) |
1996
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1996)
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Budget Amount *help |
¥2,200,000 (Direct Cost: ¥2,200,000)
Fiscal Year 1996: ¥2,200,000 (Direct Cost: ¥2,200,000)
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Keywords | 黒鉛層間化合物 / KC_<24> / 競争異性化反応 / スチレン / メタアクリル酸メチル / 3-メチル-1-ブテン / 1-ブテン |
Research Abstract |
黒鉛-アルカリ金属層間化合物上のオレフィンの異性化及び水素化反応において、分枝オレフィンよりも直鎖オレフィンの方が反応しやすいことが見いだされており、一種の分子篩効果と考えられている。しかし黒鉛層間化合物は、層間質の違いによって層間距離が異なることはあっても、その距離を意図的に変化させることはできない。そこで本研究では、黒鉛やアルカリ金属以外の第三物質を層間入り口に付着させ、層間を実質的に狭めることにより分子篩効果をもたらすことを期待して触媒調製を行った。 層間修飾した黒鉛-アルカリ金属層間化合物上の3-メチル-1-ブテンと1-ブテンの競争異性化反応を検討した。修飾物質としては、スチレン及びアクリル酸メチルを用いた。修飾に際しては、これらのモノマー分子をキャリアーガスに乗せて導入し、黒鉛-アルカリ金属層間化合物上に吸着させた後、加熱し、その後加熱排気した。修飾量は、キャリアーガス中のモノマーの濃度変化から求めた物質収支の積分量とした。 触媒活性は、キャリアーガスを水素としたときに認められた。触媒活性及び選択性は、吸着時間、加熱処理温度、及び導入モノマー量に依存した。そして、前処理条件及び修飾量依存性の結果は、修飾効果に最適値があることを示唆している。始めに導入したモノマーは分子は、化学吸着分子や重合した分子として存在しているであろうが、このような分子量の大きな吸着種はおそらく排気脱離しにくく、多くは加熱排気処理中に重合するものと考えられる。この手法を、ポリマー添加修飾法(PAM)と呼ぶことにする。本法により、黒鉛-アルカリ金属層間化合物KC_<24>の3-メチル-1-ブテンと1-ブテンの競争異性化反応選択性を変えることができた。
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