非線形振動子を用いたニューラルネットワークの解析と応用
Project/Area Number |
08233104
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Ritsumeikan University |
Principal Investigator |
西川 郁子 立命館大学, 理工学部, 助教授 (90212117)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
青柳 富誌生 京都大学, 工学研究科, 助手 (90252486)
小谷 学 神戸大学, 工学部, 助教授 (30215272)
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Project Period (FY) |
1996
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1996)
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Budget Amount *help |
¥2,200,000 (Direct Cost: ¥2,200,000)
Fiscal Year 1996: ¥2,200,000 (Direct Cost: ¥2,200,000)
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Keywords | ニューラルネットワーク / 位相振動子 / 振幅自由度 / 連想記憶モデル / 記憶容量 / 結合破壊 / 歩行学習モデル |
Research Abstract |
理論的に解析可能な位相振動子モデルを用いて、振動子ニューロンの得失を評価した。 1.発火タイミングを考慮した連想記憶モデルの基本的性質の解析 周期的な発火状態にあるニューロンの相互作用系を考え、タイミングまで含めた発火パターンの連想記憶モデルを構成し、その処理能力を理論的に求め、従来の静的素子と比較した。発火のタイミングを位相に、発火強度を振幅に対応させた振動子モデルにより、特に以下の諸性質の理論的に明らかにした。 (1).自己想起と相互想起過程のダイナミクス 高次相関も取り入れた巨視的なダイナミクスの方程式を解くことにより、振動子ニューラルネットの場合には、相互想起では記憶容量が自己想起の約5倍になることがわかった。これは、従来のホップフィール型の約2倍に比べて大きいといえる。 (2).結合破壊に対する耐性 ニューロン間の結合を一定の割合で切り、記憶容量の低下率を調べた。結合の対称性を保ったまま切る場合は、レプリカ法により理論的に求められ、ホップフィール型と比較し、記憶容量の低下が少ない(90%切断で記憶容量が約半分)ことが示された。非対象結合の場合でも、同様の傾向を数値的に確認した。 (3).振幅自由度を持つ振動子ニューラルネットの解析 発火・非発火を含む連想記憶モデルとして、位相と振幅自由度を持つ系を解析した。この場合、リアプノフ関数が存在し、安定な想起が保証された。 2.振動子ニューラルネットの応用 今年度は、多肢ロボットの歩行学習を行った。そのために、まず実機の四脚ロボットを製作した。各脚は3関節からなり、腰関節を含めた全13関節を持つが、ここでは各関節に周期的運動を仮定し、その引込みにより歩行を実現する。即ち、一脚の運動はその3関節の引込みにより、ロボットの歩行は4脚と腰関節の引込みにより実現される。スタティックな総合作用モデルにより歩行学習を確認した。
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Report
(1 results)
Research Products
(6 results)