Budget Amount *help |
¥2,200,000 (Direct Cost: ¥2,200,000)
Fiscal Year 1996: ¥2,200,000 (Direct Cost: ¥2,200,000)
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Research Abstract |
遺伝的アルゴリズム(以下GA)は,対象問題の情報についての制約条件が少ないことから近年汎用的な探索手法として注目を浴び,多くの応用研究が行われている.しかし,GAの応用問題には,多数の局所解を持つ多峰性問題や騙し問題など標準的なGAでは解くことが困難な問題が多くある.このような問題への対応をねらいとしてGAの枠組みの拡張の研究を行った.具体的には,以下の通りである. (1)アルゴリズムの実行過程で抽出された表現型探索空間を分割し,複数の個体群に分岐して探索を進める「表現型個体群探索分岐型遺伝的アルゴリズム(p-fGA;Phenotypic Forking GA)」を提案した.また,この方式の拡張型の研究を行った. (2)ある探索手法によつて得られた解の評価値がパラメータ変動の影響を受けやすい場合,その解を採用することが好ましくない場合がある.このような場合,パラメータ変動に対して評価値の変動が少ない安定した解を求めることが重要となる.パラメータ変動に対して評価値の変動が少ない安定した解(以下,ロバスト解)を探索しなければならない問題領域にGAの適用を拡張することを狙いとする「ロバスト解探索型遺伝的アルゴリズム」の基礎提案を行い,その数理解的解析を行った. (3)個体に「年齢」の概念を導入し,GAにおける評価値を実際の評価値と年齢に基づく評価値を合成したものを用いる年齢構造型GA(aGA:Aging GA)を提案し,この方式が個体群の多様性を維持するのに有効な方式であることを示した.この結果,多峰性問題や非定常問題においてきわめて有効な方式であることを明らかにした.
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