Budget Amount *help |
¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
Fiscal Year 1996: ¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
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Research Abstract |
人間作業者による熟練技能の工学モデルの開発として,とくに雑多な対象のなかから的確に意味ある情報のみを選別し抽出できる環境認識と概念生成の能力,さまざまな形態の知識の動的合成と学習,さらにはその効率的な運用に関わる部分の実現,の諸側面に対して焦点をあて以下のような研究を行なった. 1)進化型計算によるユーザ挙動の観察に基づく概念の洗練化 ユーザの挙動を観察するなかから人間の認識やシステムの状態に適合した形での情報の選別や発見を行なう動的概念形成システムを提案を行なった.さらに,実環境として、プラントオペレーション環境を取り上げ,この動的概念形成手法を使った知的支援について検討を行なった. 2)進化型学習手法を用いた環境とのインタラクションによる自律移動ロボットの注視点形成と行動獲得 創発的な行動形成の機構を実現するための予備段階として,環境の側が行為者に対して行為の可能性についての予見的情報を提供するような特徴を自律移動ロボットにとっての注視点として定義し,この獲得が行為実行の効率性と正確性を保証するという普遍的な拘束条件下に進行する過程を進化型計算を用いて実装した. 3)遺伝アルゴリズムを用いた異種知識源の融合による創発的信号解釈 創発的な信号解釈の試みとして,地質探査のためのリモートセンシングの一つである地震探査による速度スペクトラムデータの速度解析作業をとりあげ,上述のようなデータに対する意味づけの冗長さを階層的クラスタリングの手法の適用により,また複数知識情報源の融合を遺伝的アルゴリズム(GA)により実現を試みた. 4)階層型状態分類概念に基づく自律移動体の強化学習 自律移動ロボットの学習として,先験的な概念知識を保持しつつ,環境との相互作用の経験の蓄積に基づいた行動知識の獲得とを融合したロボットの行動形成のためのハイブリッド学習法を,本研究では“概念依存型強化学習"として提唱し,これにより従来の盲目的な試行錯誤の繰り返しからの強化学習の学習効率・信頼性の問題が克服できることを示した.
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