イオン化蒸着重合による非線形光学高分子薄膜のin-situ電場配向合成
Project/Area Number |
08236212
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Tokyo University of Agriculture and Technology |
Principal Investigator |
臼井 博明 東京農工大学, 工学部, 助教授 (60176667)
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Project Period (FY) |
1996
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1996)
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Budget Amount *help |
¥2,200,000 (Direct Cost: ¥2,200,000)
Fiscal Year 1996: ¥2,200,000 (Direct Cost: ¥2,200,000)
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Keywords | 非線形光学 / イオン化蒸着 / 蒸着重合 / 配向制御 / ポリ尿素 / 全反射減衰法 / ATR / 電気光学効果 |
Research Abstract |
有機非線形光学薄膜の形成に対して、物理的成膜プロセスの観点から研究を行なった。特に、イオン化蒸着法を用いて重合過程で配向制御を伴う高分子薄膜の形成を試みるとともに、全反射減衰(ATR)法を用いて、得られた膜の電気光学変調特性を検討した。 1.イオン化蒸着法によるポリ尿素薄膜の配向制御 主鎖に双極子モーメントを持ち、光学的特性にも優れる点に着目し、1,3-ジ(4-ピペリジル)プロパンと4,4'ジフェニルメタン-ジイソシアナ-トをイオン化蒸着法で共蒸着してポリ尿素重合膜を作成した。メーカーフリジン法で二次高調波発生を測定した結果、得られた膜は成膜後のポーリング処理を行わずとも非線形光学活性であることが示された。これは蒸着イオンの電荷と基板に印加した電圧によって発生する電場のもとで重合過程が進むためだと考えられる。有効な二次高調波発生を得るためには、基板表面の電界制御が重要であり、成膜装置の基板支持材料などの改良によって特性が改善されることが分かった。 2.ATR法によるイオン化蒸着ポリ尿素薄膜の評価 ガラス基板上に金/ポリ尿素イオン化蒸着膜/金の3層構造を作成し、ATR法による光学物性の評価を行った。導波モードの励起条件から、膜の光学定数とその異方性を算出し、金電極間に交流電圧を加えながら測定することによって、電界による変調効果を観察した。その結果、ポリ尿素膜の電気光学効果のみならず電気歪み効果も関与して、ATR反射率に電場変調効果が表れること、イオン化蒸着過程で基板に高いバイアス電圧を印加することによってより強い変調信号が得られること、などが明らかとなった。 本研究を通じて、イオン化蒸着法は非線形光学高分子薄膜の新しい形成技術として有用であることが示された。
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Report
(1 results)
Research Products
(4 results)