Project/Area Number |
08240212
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
山下 晃一 東京大学, 大学院・工学系研究科, 教授 (40175659)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
武次 徹也 東京大学, 大学院・工学系研究科, 助手 (90280932)
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Project Period (FY) |
1996
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1996)
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Budget Amount *help |
¥1,900,000 (Direct Cost: ¥1,900,000)
Fiscal Year 1996: ¥1,900,000 (Direct Cost: ¥1,900,000)
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Keywords | 多自由度トンネル / 経路積分モンテカルロ法 / 量子クラスター / 極低温凝縮系 / 反応座標モデル / 量子波束法 / トンネル確率 / トンネル時間 |
Research Abstract |
ポテンシャル障壁のトンネルは化学反応における重要な量子効果の一つである。特に低温域での化学反応の機構、速度、準安定状態の崩壊、分子分光スペクトルの解析等にトンネル現象の理解が不可欠である。そこで本研究では、(1)化学反応過程を反応座標モデルで記述し、経路積分法と量子波束法を導入した多自由度系での量子力学的計算法を新たに開発し、トンネル確率への多自由度の影響、トンネル領域における波束ダイナミックスとトンネル時間に対する多自由度の影響を明らかにすることを目的とした。また(2)量子クラスターのシミュレーションに必要なモンテ・カルロ経路積分法を新たに開発し、極低温凝縮系のトンネル現象の機構を明らかにすることを目的とした。凝縮系の分子動力学計算やモンテ・カルロ計算は、これまで一般的に古典系に対するものが普通であった。ところが量子クラスター、さらには超流動相ヘリウムの場合には多自由度系での量子力学的計算を行う必要が生じる。絶対ゼロ度での量子シミュレーションには量子モンテカルロ法などが用いられるが、ここでは有限温度の量子クラスターのシミュレーションに必要なモンテ・カルロ経路積分法を新たに開発した。具体的応用として、最近、理研の笠井、高見らが極低温液体ヘリウム中にナフタレン分子を注入することに成功し、電子スペクトルを観測した系を取り上げ、ナフタレン分子をドープした量子ヘリウムクラスターの構造を理論的に検討した。
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Report
(1 results)
Research Products
(6 results)