インド洋・太平洋域降水分布の形成および変動に関する研究
Project/Area Number |
08241202
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
謝 尚平 北海道大学, 大学院・地球環境科学研究科, 助教授 (00261347)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
石渡 正樹 北海道大学, 大学院・地球環境科学研究科, 助手 (90271692)
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Project Period (FY) |
1996
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1996)
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Budget Amount *help |
¥1,500,000 (Direct Cost: ¥1,500,000)
Fiscal Year 1996: ¥1,500,000 (Direct Cost: ¥1,500,000)
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Keywords | 海面水温 / 海面熱フラックス / 南北非対称性 / ハドレー循環 / 降水分布 |
Research Abstract |
熱帯降水分布の形成には境界条件としての海面水温(SST)分布が大きな役割を果たしている。本研究は、海面フラックスによるニュートン冷却の平衡温度をCOADS及び衛星計測された風速から求めた。その結果、東部太平洋におけるSST南北差は海面フラックスに関わる気象変数の南北差から説明できることが分かった。特に、風速の南北差の重要性が確認されたほか、相対湿度と雲量の効果はそれぞれ大きいながらも、互いに打ち消しSST南北差に寄与しないことが分かった。更に今まで重要視されてこなかった海面水温と気温の差が南北水温差の形成に対し、負の作用をすることが示唆された(Science誌に投稿する予定)。 更に、東部太平洋で観測されるようなSST南北分布を大気大循環モデルに与え、数値実験を行った。北半球のSST極大値の所にモデル降水量の最大が現れ、北緯10度で上昇し、赤道及び南半球の熱帯・亜熱帯域で下降するハドレー循環が形成されている。この南北半球を跨る対流圏スケールのハドレー循環はsingle peakの降水量分布に対応するもので、一方、下部境界層内にはdouble peakのSST分布に対応する循環も見られる。以上のことから、この水惑星モデルにおいて条件付き不安定とSSTの顕熱強制が共に働いていることが明らかになった。
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Report
(1 results)
Research Products
(3 results)